• 異世界ファンタジー
  • ホラー

『最弱剣士とストーカー魔法使い』ショートストーリー「猫の日」

2月22日にTwitter上で公開した「猫の日」のショートストーリーです。
ほんの少しだけ、加筆しています。

菱谷の場合
「先輩、2月22日は猫の日らしいですよ!」
「へぇ」
「でも、私あまり猫好きじゃないんですよね」
「どうして?」
「猫って我がままじゃないですか!しかも、こっちの言う事を全く聞かなし……そういう所が好きじゃないんです!」
「……」
「どうしました先輩?なんで『お前が言うな!』みたいな顔をしてるんですか?」

三島の場合
「優斗、2月22日は猫の日らしいね。というわけで、この猫耳を付けてみて」
「俺より由香里の方が似合うんじゃ?」
「いや、絶対優斗の方が似合う。お願いです。付けてください」
「な、なんて綺麗な90度の礼……」
「お願いします」
「わ、分かったよ。由香里がそこまで言うなら付けるよ………ほら、どうかな?」
「……」
「由香里?由香里さーん?」
「……」
「し、死んでる!?」

ホーリーの場合
「ユウト様、見てください」
「ホ、ホーリーさん!?どうしたんです、その猫の耳と尻尾!」
「2月22日は猫の日なので、魔法で生やしてみました。どうでしょう?似合いますか?」
「は、はい。正直、メチャクチャ似合ってます……」
「にゃ~ん」
「!?」
「にゃ~ん、にゃ~ん」
「ぐっ!か、可愛過ぎて胸が……」
「にゃ~ん、にゃ~ん、ゴロにゃ~ん」
「ぐはっ!(バタン)」
「あらあら。フフッ、ユウト様も凄く可愛いですよ?」

アイビーの場合
「アンドウ君、2月22日は猫の日なんだよ!」
「そうなんだ」
「猫って、可愛いよねぇ……」
「アイビーさん、猫好きなんだね」
「うん!私、動物大好きなんだ!特に猫が一番好き!」
「へぇ」
「あ、で、でも……も、勿論一番はアンドウ君だよ!」
「あ、ありがとう」
「どんな猫よりも犬よりもネズミよりも熊よりも猪よりも……どんな人間よりもアンドウ君の事が大好きだからね!」

ハナビシの場合
「アンドウ!2月22日は猫の日だ!というわけで、今からお前を猫みたいに可愛がってやる!来い!」
「ひっ!」
「おら、怖がるなよ。こっちに来いよ!へへっ!」
「ハ、ハナビシさん。目が獲物を狙う虎みたいになってますよ?」
「うるせぇ、とっとと来い!髪をワシャワシャしてやる!へへっ気持ちいいか?」
「や、やめてくだ……」
「おっ!そうか!そんなに気持ちいいか!ははっ、ならもっとやってやる!オラぁ!」
「ぎゃああああああ!」
「次は腹をやってやる!ワシャワシャワシャワシャ!」
「ぎゃああああああああ!」

XXXXの場合
「キキョウ。知ってる?2月22日は猫の日なんだってさ」
「猫の日ですか……正直、分かりません」
「何がだい?」
「何故、人間は猫を飼うのでしょうか?あまり美味しくもないのに。牛や豚や鶏なら分かりますが……」
「ねぇ、キキョウ。たぶん人間は、食べるために猫を飼っているわけじゃないと思うよ?」
「むっ?そうなのですか?それなら一体何のために?」
「愛玩用だね。猫を可愛がるのさ」
「……それで腹は膨れるのですか?」
「君は一度、食べ物から離れようか」

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する