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  • 異世界ファンタジー

近況ノートだけに投稿してみます

出だしだけシリーズ第一弾?

実はいろいろ書きたくて、出だしだけ存在しているお話がいくつか。
リュリュエルが始まって、他にも書いてるお話はストップ中。
作品として投稿しちゃうと、見てほしいリュリュエルに集中しなくなっちゃうので、近況ノートに晒してみます。
他のお話を今後も近況ノートに投稿するかは考えてません。

お時間あったらどうぞ♪

(仮)タイトル
「マイホームと家族みんなで異世界転生したら、家がゴーレムに進化した!?」

一話で〜〜〜す!


「パパ! 今日は五菜の入学式に来てくれるんだよね!?」

小学校一年生になる女の子、五菜のパパを見上げるにこやかな笑顔。

「「父上! 本日はわたくしたちの入学式にご出席のご予定ですよね!?」」

中学校一年生になる双子の姉妹、三穂と三莉がお上品に父上に迫る。

「父さん、俺……がんばって第一志望の高校に合格したんだ。入学式来てくれるよな?」

高校一年になる少年、二葉が恥ずかしそうに父さんに願いをこう。

「わたしも大学生だし、お父さんが入学式に来るなんて……恥ずかしいんだから来なくてもいいけど!
来てくれたら……嬉しいな……」

大学一年生になる少女、一華がお父さんを相手にツンツンしながらデレる。

それぞれがおろし立ての制服、スーツに身を包み、父親に入学式の出席を迫っていた。



「那美……俺は一体どうしたらいいんだ!?」

玄関の棚に飾られたデジタルフォトフレームを手に涙するスーツ姿の父親。
デジタルフォトフレームには美しい女性の、笑顔あふれる画像が次々と映し出されていた。
父親の妻であり、五人の母、那美だ。
ほんの一月前、慎ましやかではあるが、父親が自ら設計し、家族の夢が詰まった家が完成した。
直後、原因不明の病により、五人の母は急逝してしまった。

……新建さん、がんばって!……

幻聴かもしれないが、五人の父親、新建の耳にしっかりと聞こえていた。



「必ず! みんなの晴れ姿を見に行く!」
「絶対だよ!」
「「約束です!」」
「そっか、嬉しいな」
「べ、別に来れなくてもいいけど!」

「さあ、出発しよう!」

期待に胸を膨らませる五人を背に、まだ新品と変わらない玄関扉を勢いよく開ける。



うわあああああああああああ!!!
あたりに広がる怒号。見渡す限り、武装した騎士や兵隊と、でかいのや小さい怪物とが激しい戦闘を繰り広げていた。

開けた扉を勢いよく閉める。

「パパ、早く行こ?」
「「どうされました?」」
「父さん、緊張してるの?」
「遅刻したらどうするのよ!?」
「いや、すまん。今日という門出がうれしくて、幻でも見たらしい」



もう一度開けた扉の先に見えたものは……変わらない争いの光景。

「お向かいさんがない!? お隣さんもない!?」

広いとはとてもいえない庭に躍り出る新建がおもしろ顔を披露している。

「ドラゴンだ!」
「「これは夢でしょうか?」」
「痛たたたた!」
「痛いなら夢じゃないわね」
「一華姉ぇ、つねるなら父さんじゃなくて俺のほっぺにして!」

「家の中に入るんだ!」

家族全員でダイニングに移動する。

「うわ〜、ゲームで出てくるモンスターがいっぱい。
オークにゴブリン、ワイバーンにケルベロスまでいる」
「さすがMMORPGトップゲーマーの五菜。詳しいね」

「「入学式はどうしたら良いのでしょうか」」

ダイニングの窓から外の有り様を眺める三穂と三莉。

「ねえ、お父さん。でっかいのがこっち見てるんだけど……やばみ?」
「でっかいの?」

JK気分が抜けきっていない一華の指を追う新建。

「あれ、ストーンジャイアントだよ」
「ストーン?」

五菜の言うとおりなのか、ストーンジャイアントが地面から巨大な岩石を引き抜いて、こちらに狙いを定めている。

「父さん、あれってここに飛んでくるよね?」
「二葉もそう思う?」
「「言ってる場合ではないと思うのです!」」

「みんなは父さんが守る!」

子どもたちを必死に両手で引き寄せる新建。
とはいえ巨大な大岩を相手に、守るといってもどうにもならない。
家ごと押し潰されるのが当然。

「那美!!! 俺たちを守ってくれ!」

……新建さん、まかせて!……

ミシミシ! メキメキ! ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

「「「「「きゃあああああ!!!」」」」
「「うわああああああ!!!」」

マイホーム全体が激しく揺れる。
ひとときの静寂。

「大丈夫みたい?」
「「生きてるのです!」」
「父さん、守ってくれてありがとう!」
「まだ揺れてる! お父さん!」

「一体、何がどうなってるんだ!?」

腕にしがみつく子どもたちを連れて、揺れる家の中、慌てて二階に駆け上りベランダに躍り出る。

「な!? 高い!!!」

二階の高さではなかった。
見上げると、家から突き出たまるで二本の腕が、巨大な岩の塊をストーンジャイアントに弾丸のように投げ返し、岩の身体を粉微塵に砕いていた。

「嘘だろ……」

目を疑う。疑って当然の光景だった。
家族の夢が詰まったマイホームは、二本の足でドシンドシンと歩み、二本の腕がファイティングポーズをとっていた。

「「「「「「 !!!??? 」」」」」」

言葉にならない驚き。
驚く間もないまま、モンスターたちを薙ぎ払っていくマイホーム。

「これってもしかしてあれかな?」
「なんだ!? 五菜!? 何かわかるのか!? パパに教えて!」
「ん〜〜〜? 言うなればマイホームゴーレム?」

「「「「「マイホームゴーレム!?」」」」」

五人の叫びが争う戦場にこだまする。

一話完
続きは書いてませ〜ん♪
他のお話もその気になったら晒そうかな?
お時間いただいちゃいまして、ありがとうございます!

6件のコメント

  • マイホームゴーレム!! パワーワードですね(´∀`)
    この家がある限り、家族は安心…!!
    すごく面白かったです!! 
  • お読みいただきありがとうございます♪
  • 家がゴーレムに……すごい発想力です。ほぼ無敵では!?
  • 八万さま
    どうでしょう?
    さっきネットで検索してみたら、マイホームとゴーレムでヒットしました。カクヨム内ですね。
    あらすじを見る限り(本編は見てません)設定はだいぶ違うようなので、まあいいかなあと思います。
    ゴーレムがマイホームになる感じ?
    発想自体は遠からず、近からず?
    お読みいただきありがとうございます。
  • マイホームがゴーレムになってしまいましね。でも、このゴーレム化は亡くなった母親が家族を守る為に姿を変えたのでは! と思ってしまいますね✨
  • ハクアイル様
    そうですね♪
    お母さんはいつもいつでも家族が大事だと思います。
    機会があれば、続きも書いてみたいです。
    ありがとうございます!
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