※本日もまた一歩、第198話
《SECOND HAND》の時間能力。
兄貴の《NOT YOUR TURN》は、9秒間完全に時間を止める能力でした。
ほぼステータスもザ・ワールドです。
圧倒的な暴力です。
パクリです。
あっちがった、リスペクトです。
でも弟は半人前。
なので最初に考えたのが、
「じゃあ9秒の半分、4.5秒にしよう」
でした。
ただ、4.5秒そのまま時間停止にすると、どうしても兄貴の能力を小さくしただけになる。
それだと弟っぽくない。
そこで出てきたのが、
【999,999,999Hz】
つまり、1秒間に9億9999万9999回。
繰り返しますww
4.5秒分の停止時間を一度に使うのではなく、
止まる。
進む。
止まる。
進む。
これを知覚できないほど細かく繰り返す。
結果として本人から見れば、
「世界がずっと遅くなっている」
みたいな能力になりました。
時間停止というより、実戦上はほぼスロー
本人は普通に動いている。
周囲も普通に動こうとしている。
ただ、周囲だけが動ける時間を半分近く奪われている。
なので本人が急に二倍速になったわけではないのに、相対的にはとんでもなく速く見える。
この辺を考えていた時は、
「999,999,999Hzって数字、なんかアホみたいでいいな」
くらいの気持ちも結構ありました🐝
ところが第198話を書いていたら、この数字が思った以上に仕事を始めました。
マダラとの戦い。
弟は兄貴の半分の力では全然届かない。
ハオにもボコボコ。
時間を遅くしても勝てない。
マダラには、それでも届かない。
そして《ONE ANSWER》が来る。
当たれば終わり。
そこで。
――カチ。
世界が完全に止まる。
【00:09】
兄貴の九秒です。
今ならマダラは動けない。
殴ればいい。
何発でも入る。
勝てる。
でも弟は動けません。
「また兄貴に助けてもらって勝つのか」
そこで迷ってしまう。
9秒。
8秒。
7秒。
6秒。
5秒。
せっかく兄貴がくれた時間を、どんどん使ってしまう。
そして残り4秒。
止まっていたマダラの髪が、少しだけ動く。
海も動き始める。
《ONE ANSWER》も動く。
世界が少しずつ戻ってくる。
そして表示される。
【999,999,999Hz】
完全停止が、少しずつほどけていく。
最初はほとんど止まっている。
でも徐々に速くなっていく。
そして残り3秒。
世界は、見覚えのある速度になる。
いつもの。
俺のセカンドハンドの時間。
その瞬間。
マダラの目が、俺を捉えた。
ここを書いていて、
「ああ、999,999,999Hzってこのためにあったのかもな」
と思いました。
兄貴の九秒が終わったわけではない。
でも。
兄貴の時間から、
弟の時間へ戻っていく。
完全停止なら、兄貴が勝たせてくれる。
でもスローになった瞬間から、マダラも動ける。
しかもマダラは最高クラスに速い。
そこから先は、自分で避けないと死ぬ。
自分で殴らないと勝てない。
そして0秒。
能力が完全に切れる。
普通の時間に戻る。
それでも二人は殴り合いをやめない。
オラオラ無駄無駄ww
兄貴の九秒もない。
セカンドハンドのスローもない。
同じ時間。
そこまで来て、ようやく弟自身の勝負になった気がしました。
弟はずっと、
「兄貴、どうすればいい?」
と聞いて生きてきました。
兄貴が決める。
弟はその後ろを歩く。
だから兄貴がいなくなった時、どこへ行けばいいのかも分からない。
帰りたい家もない。
何をすればいいのかも分からない。
それでも、
「ここにいたい」
だけは自分で決めた。
何だか、
運命って「運ばれる命」みたいに見えるけど。
この弟の場合は逆で。
自分の命を。
自分で運び始める話なのかもしれません。
……まあ。
そのために使ってる数字が、
999,999,999Hz🐝
運命って、変えられないところを受け入れられた時に、動きだすのかも。
『選ばれなかった9つの世界』はこちら👇
https://kakuyomu.jp/works/2912051606506089774