読書傾向としては、日本よりも西洋をはじめとした海外の文学作品のほうが多く、中でもゲーテの『若きウェルテルの悩み』に衝撃を受け、何回も読み返してました。自分の文学開眼はここからだと思ってます。
「とある大学のあれやこれや」第一章の『新入生歓迎パーティー』の構想も、第二章への伏線を意図したものですが、もともとはウェルテルとシャルロッテの舞踏会が下地にあり、そこから時事問題を絡めて展開していったものです。
ちなみにこの『若きウェルテルの悩み』ですが、日本の文学作品でかなり似ているな〜って思う本があります。
それは、夏目漱石の『こころ』です。三角関係の果てに自殺する流れは、どちらも同じで、マジでウェルテルとKが重なります。ちなみに『こころ』もそこそこ読み返しています。
以下、2つの作品の違いについて、これはあくまで自分の読んだ感想ですが……。
作品としての作り込み、人生経験という面から考えても『こころ』は本当に完成されている印象があります。『若きウェルテルの悩み』を読んだ後に読んだから、こういう感想を持ったのかも。
ですが、夏目漱石が40代半ばで『こころ』を発表したのに対し、ゲーテは20代半ばで『ウェルテル』を発表しています。この点も見逃せないかなと。
そして、自分が読み返している回数は、『若きウェルテルの悩み』のほうが圧倒的に多いです。
……長くなってきたので、これくらいに(笑)。