元書籍化作家の亡霊。 書いたものをとりあえず投稿する場所です。
ライトノベル作家のタンバです。 こちらではお試しで色んな作品を投稿できればと思っています。
著作:『S級勇者は退職したい!』 歴/第12回小説野性時代新人賞奨励賞/第29回電撃大賞4次選考
読みは『べにわいん』です。 好きなジャンルはラブコメ・恋愛。 学園モノよりは社会人のお話が好きだったりします。 応援、コメントお待ちしております!
プロの作家を目指して頑張ります!!
春は素晴らしい。 鼻孔をくすぐる沈丁花の香りに弾む君の笑顔を、桜が讃える。 夏が待ち遠しい。 僕の名を呼ぶ君の声に、蝉時雨も蚊帳の外へと消える。 秋が待ちきれない。茜色の空を眺める君は灯火のように儚く、美しい。 冬は 「お前、何気持ち悪い文章書いてんの?」 はんじょう!? え、どうして?いつの間に? 「いや、ここ楽屋だろ。台本読んでんのかと思ったら気持ち悪りぃ。春だの夏だの、お前引きこもってるから分かんねえだろ。」 はんじょう、それは文学に対する冒涜だよ。 「好きな子でも出来たのかよ。」 そ、それは。 「まぁいいや。ほら、リハーサルの時間だから行くぞ。」 楽屋から去る背中に言葉は出ず、溜め息と共に紙は丸めて窓から投げ捨てた。 春風に乗り紙屑は青空を舞う。 2人の恋の行方は、捨てられた紙屑はどこへ向かうのか。 おにやの本当の気持ちを唯一知る紙屑にもその行方は分からない。 冬は忘れない。はんじょう、君が産まれた季節だ。
学生わなびー(豆腐メンタル)
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