皆様こんばんちわ、芋つき蛮族です。
いつも「君を探して 白羽根の聖女と封じの炎」を読んでくださりありがとうございます。
今回はコメント欄で術法に関する質問をいただいていたので、そちらでの回答を補完する目的もあり、設定公開させていただきます。
【術法全般に関する解説】
・術法の成立手順、『起』『承』『結』について(第十話 起・承・結にて記述有)
『起』 術法のエネルギー源であるアトマ練り上げる動作。難度の高い術法ほど、大量のアトマを消費する。
『承』 超自然的現象を発現させるための術法式を構成する動作。一般的には詠唱法と思念法の合わせ技で組み上げる。難度の高い術法ほど、この技術を要する。
『結』 『承』で組み上げた術法式に『起』で練り上げたアトマを注ぎ込むことで、術法を発動させるための動作。出力は術者の精神状態に左右されるが、技術的にはそう難しくない。
*万物の根源の力、魂の力であるアトマは、生物・無生物に関わらず地上で生まれた全ての物質に備わっている。
*魔術、神術等の専門分野に応じたカテゴリー分けはあれど、本編中の人類種の術法は過去に存在したとあるラビーゼ(兎型獣人)の術士の術法理論をベースにしているため、基本構造は共通のものとなっている。
*思念法に熟達した術士は、詠唱短縮や無詠唱での術法式の構築が可能。ただし扱う術により適正がある。
例)フェレシーラは『光弾』の無詠唱化、『爆裂光弾』の詠唱短縮は可能な域に達しているが、治癒系統は完全詠唱を用いなければまともに術法式を構築出来ない。(将来的に扱えるようになる可能性はある)
*完全詠唱⇒詠唱短縮⇒無詠唱の順で難易度は上がっていく。アトマの消費効率的も劣悪になっていくため、無詠唱で完全詠唱と同等の出力を発揮するには相応の消耗を強いられる。
*起承結の法則から外れた術法も存在する。構造的には魔物が繰り出す技に近いため、『蛮術』として忌避される傾向がある。
*識者間の研究では、アトマをもたない者は不浄の存在と言われている。魔人とその眷属がそれに類する。なお、この世界『サーシャルード』にヴァンパイア等の種族としての不死者《アンデッド》は存在しない。(個別には様々な手段、現象で不死化、或いはそれに近い状態を維持している者はいる)
【追記】
術法式構成『転』について
術法式における『転』はそれまで構築した式を多大な負担をかけて反転効果をもたらす外法
発現させた熱を冷気に転換、といったわけではなく、術者の内部で事象を切り替えるのみ
負担が大きいわりに『転』の前の効果は得られない
普通に術法を使用した方が諸々有利なのため、今の世の中では敢えて習得する者も殆どいない状況
無価値ではないが、廃れている技術
一部の術士間では独自の研究も行われている
修正、追記は随時行っていきます