拙作『異端探偵さくら社』を第32回角川スニーカー大賞に応募しました!
【あらすじ】
社会から正体を隠すため、探偵社に集う共犯者たち。
少年・烏城咲空は、気まぐれな姉が放置していた探偵事務所を乗っ取って、ほそぼそと活動をしていた。烏城探偵社の評判はその独特な方針から、いつの間にか田舎町を越えて悪名がついた──「いわゆる『社会不適合者』だらけの探偵社」、と。
探偵は「理解者」として依頼人に寄り添うけれど、社会から外れた行いも能力も趣味嗜好も全て、大事に守ってあげたい。──そんなスタンスをとる探偵咲空のもとには、ストーカー、マッドサイエンティストに果てはスナイパーなどと、やりたい放題の異端者たちが出入りしており、毎度一風変わった依頼が舞い込んでくる。
ある事件をきっかけに咲空と知り合った少女・鳩羽小弓は、それからいくつもの不思議な事件に関わっていく。──探偵をつきまとうストーカー事件が、高校で起きた小さな騒動から発覚した真実により、意外な形で決着した『面妖な偏執狂』。密室で割れた鈴蘭の花瓶の謎から恐るべき陰謀を暴き出す『鈴蘭荘の悪意』。
パトカーからの不可解な発砲の謎を解き明かしたり、喫茶店の落とし物の持ち主を当てる暇つぶしをしたりと、推理ゲームに興じることも。
他人の言動を鋭く観察し、誰よりも異端者に寄り添う咲空。しかし、そんな彼自身については、決して語ろうとしない。
なぜ咲空は、これほどまでに「普通ではない」人々を守ろうとするのか。──小弓はやがて、彼自身が抱える秘密へと辿り着いていく。
大きかったり小さかったり、出会った数々の事件を通じて少しずつ互いの秘密に近づいていく、異端者たちの探偵譚。