私のこと憶えてる人いるのかなぁ。
このひのえという名前で色々書いてた頃からもう数年経ってしまった。光陰矢のごとしとはいいますけれど人間は結構しぶといもんだなぁとも思います。
そういえば昔お世話になっていた某投稿サイトがあったんですが、来年24年2月に終了してしまうみたいですね。寂しいもんだ。
私はあのサイトを中学生の頃に使っていました。あの頃はとても真剣に小説を書いてて偉かったなぁと思います、書いていたものは色々未熟でしたが、でも切実だったなと振り返って。
あの頃の幼い自分の作品を見て、言葉をくれた方々に今でも感謝しています。
ここ数年、小説や物語を書くことができないという時間が続きました。
まる一年ほどは、筆を折ったつもりで過ごした時間もありました。
何故書けないのだろうと考えて、もう自分は書かなくても良いのか、書くことは必要じゃなくなったのか、と思いました。色々状況が変わったんです。
書けないのではない、書かなくてもそれでいい、という感覚でした。
この数年の間、自分の人生は本当に様変わりして、全てがひっくり返るような、振り返って一番最初から間違えていた事に気づいてしまうような日々で、自分の存在の前提にあった罪を思い知らされて、未来なんてものは塗りつぶされてしまいました。
絶望に突き落とされて尚更、自分はもう書かなくていいと思いました。何もしなくていいと思いました。何もできなくていいと。何をしても全部間違いなんだ。
でも自分自身が、そういう絶望からまた前に進んで生きていくには、結局書くしかありませんでした。そして書くことは、この何の役にも立たない私が唯一、できることだと思いました。私は書くしかなかった。
それが少しでもこの命の償いになるなら、また書きたいと思いました。
最近の私はそういう気持ちで書いていて、もしかしたらそれは見る側からしても息苦しいものかもしれないとも思うんですけどね。
でも、一つもうちょっとだけ明るい話題もあって。
一年ほど前に、それこそ書くのをやめていた、書けないよ〜と思っていた時期に、ある作品にめちゃくちゃハマって。今もその作品が大好きなんですけど。
そこで私、初めて二次創作というのをしたんですよ。
自分が二次創作することになると思ってなかったし、以前の私はむしろ、二次創作という物自体があまり好きじゃなかった。ずっと一次というか、オリジナルで小説を書く事に拘っていたし、二次創作は著作権法的にも問題があるからです。創作者の権利の問題は自分にとって重要でした。
でも、二次創作の文化に触れてみたら、それはみんな作品への愛情からすることで、権利を侵害するためにやってるんじゃないんだ、と実感したんです。それはあの空気感に触れて見るまでわからないことでした。現に私も、この気持ちでなら、また何か書けるかもしれない、と思って実際、もうできないと思ってた創作にまた踏み出すことが驚くくらい簡単にできました。それでも、二次創作という行為自体がやっぱり私は、後ろめたかったけど、その二次創作が思い出させてくれたんです。愛情から何かを作り出すことの楽しさを。
小説を書くことは楽しかった。
ほかに何にも出来ないけど、小説を書き上げることができた。
だからもういちど、今度は自分の創作をしたい、もう一度書いてみよう、って勇気をもらったんです。
二次創作は、著作権法を違反した状況でやることですので、自分的にはやっぱりそこにひっかかってしまって、ここを生涯のフィールドにはできないなぁと思いました。でも、いち創作者のスタンスとしては、作品と作者に敬意を払い、愛を込め、その作品から自分が受け取ったものを昇華する行為である二次創作自体は、必ずしも悪ではないと、考えています。
というわけで、結局元気に私は今日も書いています。ということを、私を憶えている人がいるかわかりませんが、此処に言いに来ました。
ひのえという名前で何か文章を書くのはこれが最後になりそうです。
ありがとうございました。