いつもイメージイラストばかり描いている私ですが、今回は挿絵です!
懐でぬくぬくと温めていた44時間の大作をやっと公開できると、前日からソワソワしていました。
人数、細密共に以前よりもクオリティが上がったにも関わらず、制作時間が半分近くに短縮されたのは我ながら成長を実感してしまいました。
せっかくの集合ということでお顔や体型の作画には全面的に力を入れたので、みんな実にビジュよく仕上がっています。
特にこだわったのがルジカの太ももなんですが、心苦しいことに位置のせいであまり見えていないですね。
本当に頑張ったんですよ、彼女だけ差分を公開したいくらいに。
本編や私のX投稿を見てくださっている方ならお察しかもしれませんが、ルジカは私の癖がこれでもかというほど詰め込まれています。
青髪、健気、ショートボブ、健康的な体型、袖のふくらんだブラウス、ショートパンツに黒ニーハイ、etc……何をとっても私の癖が反映されています。
イメージイラストの衣装は『賢吾の好きな服装』という体ですが、実際は私の好みです。
挿絵の新衣装もほんの少しタイプが変わりましたが、無論私の好みです。
このイラストを書いている最中の連載は、丁度主人公が鈍感属性を存分に発揮している頃だったので、自分で書いているくせに「こんなに可愛いくて健気で一途な思いを蔑ろにして、何をやってんだコイツは」なんて若干のイラつきを覚えながら筆を進めていました。
今となってはもう心が通う仲になったわけですから、ここからはほとんど気兼ねなく描けそうです。
でもね、恋愛ってくっついてからが大変なんですよ。
散々もどかしいことさせておいて、付き合ってからもそんなことしてたらテンポが悪くなるじゃないですか。
でも賢吾とルジカは絶対とんとん拍子に行く子らじゃないんですよ。
あと、"どこまで描写するか"ですよね。
わかるようにはしたいけど、あんまり露骨すぎるのも違うかなと思っていて、でも賢吾くん思春期ですから、絶対プラトニックでは終わらないはず。
悩みどころですが、2人の再会までに頑張って練っておきます。
本編に書いたかどうだか覚えていないのですが、ルジカには“若干惚れっぽい”という設定があるんですよ。
これは色恋沙汰でフラフラしているというわけではなく、単に純粋であることと、過去の事情で箱入りであったがゆえに優しくされるとポッとなってしまうということで、決して浮気性なわけではないです。
というのもこの惚れっぽさ、大概は1日2日と持ちません。その日は頬を染めても、次の日には基本ケロッとしているのが通常。
例の如くディファルトも出会った当初に惚れられていますが、記憶喪失な上に目覚めたばかりでまだ世界への認識も曖昧な頃だったので、料理の概念が理解できず捕まえたカエルに生でかぶりついた場面を目撃され、史上最速で冷められています。
言うに、2人の関係は安心安全ということですね。
なので賢吾は特別なんです。何せ霞のようにたった1日で消え去るルジカの恋心が2年間も続いているのですから。
情けない場面も多い主人公なのに、容姿においても力においても上は沢山いるのに、なぜ彼なのか。
それがハッキリとわかるのは、もう少し先のお話……。
次はベルについて話しましょう。
かわいいですね。
“写真”という言葉は理解していても、その意味自体はわかっていない様子。
初登場時はアバラが浮くぐらいにガリガリで、話す姿も単語中心の拙い喋りで、初期の頃を思い返せば、よくここまで健康的になってくれたなと思います。
あまり多くを伝えられないが故にまだまだ謎の多いキャラクターですね。
魔族のこと自体まだ作中で詳しい説明をしていないので、その観点でもわからないことは多いと思います。
彼女の本舞台である魔界編でどかっと出すか、それまでにちょこちょこお出しするかまだ悩んでいるのですが……多分、一気に出しちゃった方がわかりやすいですよね。
ベルの体系は主にスレンダーを意識して描いています。
知っての通り作者はむっちり好きなので、イメージイラストを描く時は色々苦労をしました。
客観的視点を得るために下描きを友人へ見せて「スレンダーイメージなんだけど、太くないかな」なんて訊きに行きました。
結果「太い」との指摘を受け、描き直すこと実に5回近く。苦労してやっと完成させたのがあの立ち絵なのです。
服装も幼さを意識しつつ、冒険者なので動きやすいものを色々考えて、結局シンプルなものに落ち着きました。
ここまで喋っておいてなんですが、実は今回の挿絵、ベルの体が少しだけふっくらしているのです。
ご飯を沢山食べて、沢山寝て、幸せをいっぱい享受している証拠ですね。
とても健康的です。
ディファルトはイメージイラストから服装がだいぶ変わりましたね。
Aランク冒険者の財力で装備がパワーアップしたというのもあるのですが、この期間で筋肉が増え、単純にサイズアップしたというのが1番大きいです。
イメージイラストよりも肩幅が広くなっているのもそのためです。決して絵柄が変わったわけではありません。本当です。
以前の初期聖衣みたいな服も気に入ってはいたのですが、やはりこっちの方が異世界感があっていいですね。今回武器等は描写していませんが、これであの大剣をぶん回すシーンを想像すると、心がエキサイトしまくりです。
ディファルトの特出すべき特徴といえば、やはりその”顔“ですね。作中一とまではいきませんが、なかなかの美形です。
それに加えてこの白い肌と透き通るような髪。作中でも言及しているように、これは彼の生まれつきの疾患によるものです。
色素疾患、軽度の肝不全、軽度の免疫不全、弱視、色弱、軽度の認識障害、血友病、その他細かいものetc……生まれた時点でとにかくハードル高いこと。しかしその反面、類稀なる戦闘センスや常人離れな筋肉の密度など、その他まるで只者とは思えないような飛び抜けた才覚も併せ持っています。
露骨すぎてわかりきっていると思いますが、これら彼の設定は物語における大きな伏線になります。
ある分野の知識があればなんとな〜く「あれ、そうなんじゃね?」なんて思った方もいるかもしれませんね。
今回のお話にもちょこっとヒントのようなものをお出ししたので、もしご興味があれば考察してみてください。
経津主は言わずもがな、今回の章「鎧銭・凱藍編」のキーパーソンです。彼がきっかけで賢吾たちは鎧銭を目指したまでありますからね。
彼のイメージイラストについて、謝罪させていただきたいことがあります。
見ていただいた方はお気づきの通り、彼の和服、実は裾の向きが逆なんです。
日本人のくせにこんな初歩的なことを間違えるだなんて、本当に情けないばかり。反転したまま描いていたので、全く気が付かなかったです。
余裕のできた頃に直そうと思って1ヶ月以上。いまだに手をつけていません。必ず直しますので、それまではお心広くお待ちいただければなと思います。
ちなみに、左利きになっているのは間違いではないです。
経津主のデザインは賢吾の次に時間がかかりました。
「刀使いであるけれど侍ではない」という、なかなか矛盾とも言えるような主題を作ってしまったせいで、自ら首を絞める形となりました。
刀といえば侍ですし、侍といえば刀なわけです。
でも経津主はとても「侍」と言えるような性格じゃないですし、仁義は重んじても敵なら女子供容赦しないし……。
そんなこんなで試行錯誤した結果がこのデザインです。
一言で表せば、ゴロツキ寄りの浪人といったところでしょうか。
左手の4本指と右手の小指に一周の傷痕があるのは、彼の性格を表したちょっとしたこだわりです。
異世界ファンタジーに極道を出すか否かは、ミフターフ編の中盤くらいまで迷いました。
極道は極道でも、龍兵さんたちは比較的近代寄りの極道ですし、中世和風の世界観にスーツやら革ジャンはミスマッチかなと、かなりギリギリまで悩みました。
しかしですよ。固定観念にとらわれちゃクリエイターなんてやってらんないですよね!
ということで思い切って登場させましたが、皆さんどうでしょうか。
今のところメインとなる経津主の活躍は少ないですが、第一の山を越えたこの先は彼をバンバン前に出していきたいと思いますので、どうぞご期待ください!
手脚のあるガイアを描いたのはこれが初なのではないでしょうか。
イメージイラストでは上半身のみで布をかぶっていましたが、今では自由な義肢を手に入れて、可愛らしい服まで着て。これも友情のおかげですね。
ヒトの形に近づいたせいで賢吾と一緒に寝れなくなってしまいましたが、たまーにぐずるとおぶってくれるそうなので、今はもう割り切っているようです。
原初の生命神なのに、なんだか幼い妹のようですね。
ガイアは最初期から登場しているので、皆さんも彼女についての造詣はある程度深くなっていると思いますが、それでもまだ謎は多く隠されています。
ガイアに関しては相棒というべきかヒロインというべきか悩ましいところで、未だに明確な位置付けができていないのが現状です。
相棒はジュリアーノがいますし、ヒロインの席もルジカとベルがいますから。
女の子だからヒロイン……?でも恋っ気は全然ないし、ならどちらかといえば相棒……?
明言はしないでおきましょう、今後変化があるかもしれませんしね。
読者様からの反応を見るに、何気に1番人気かもしれないガイア。
初期案からだいぶ柔らかくなったものの、見た目がアレなので好かれやすいキャラクター造形はとても意識しました。
そのおかげもあってこの人気。色々学べる良い機会でした。
おそらく作中で一番見た目の変化があるキャラだと思うので、今後挿絵で描写するときはその都度デザインし直さないといけないのが一苦労。
言うても肌を足すだけなんですがね。頑張ります。
ジュリアーノの本名、実はジュリアーノ・ベラツィーニではないんですね。
正確には「ジュリアーノ・ディ・コジモ・デ・ベラツィーニ」といいまして、ここにおける「ディ」と「デ」は「〜の」という意味です。(イタリア語話者の方、間違ってたらすみません)
直訳すれば「ベラツィーニ家のコジモさんとこのジュリアーノ」です。なかなかややこしいですね。
ちなみに、コジモというのはロレンツォとジュリアーノのお父さんの名前です。
彼を造形した際のテーマは色々とありますが、現状話せる範囲で言えば、「成長する天才」ですね。
天才といえば私たち凡人ではハナから追いつけないような才覚を持って生まれた、産声を上げたその時点から周りを圧倒するようなギフテッドをイメージすると思います。
それこそ本作は異世界が舞台ですから、天才=チートな方が多いんじゃないでしょうか。
実際、ジュリアーノはいわゆるチートに近づきつつあります。
彼の一番得意とする魔術は万能でこそないものの、得意分野においては飛び抜けた実力を発揮しています。水、氷属性以外も今では全て中級を使いこなし、クローゼットほどの安定した亜空間を生み出し維持できる。
ネット小説を読んでいると若干の麻痺でどうってことないように思えるかもしれませんが、本作の世界観においては優秀も優秀。同年代の少年たちなど比べ物にはなりません。
そんな実力を持ってなお成長し続けるのですから、もうジュリアーノが主人公なんじゃないかと、作者である私自身たまに錯覚します。
しかし今の順調ぶりからは想像もできないほど、初期の彼はハッキリ言って落ちこぼれでした。
得意な氷と水は杖を使えば上級をすこし使えても、それ以外は初級までしか扱えない。
その上体内の魔力も以上なほど少なく、中級を数発打てば息切れを起こし、上級以上を使おうものなら1発でバタンキュー。
そんなダメダメだったジュリアーノですが、ただひとつだけ、周りの誰もが敵わない強みがありました。
それは、深く粘り強い「諦めない心」。
諦めない心があったからこそ、「意味がない」と言われ続けても鍛錬を積み、兄の目を盗んで冒険者となり、賢吾たちと出会うことができました。
幼少期から色々な人に囲まれ育った彼にとって、賢吾ははじめての同年代の友達です。
心の通じ合う友と切磋琢磨し、積み上げた努力が実ったからこその今。
本当はそれ以外の要因もありますが、彼の心情に一番大きい影響を及ぼしたのは、間違いなく上記でしょう。
本当に、賢吾とどっちが主人公なのかわからなくなりますね。
私自身、ジュリアーノにはいつも助けられています。
メタい話になりますが、博識で歴史や魔術に造詣の深い彼は、世界観や歴史の説明の際にとても重宝させてもらっています。ガイアとはまた違った、現地人だからこその視点と言いますか、今後の展開で肝心なところを上手く隠しやすいのです。
正義感があり型に囚われない自由人で、とちょっとした時のやんちゃ属性も併せ持っていて、多分、本作では1番動かしやすいキャラなのではないでしょうか。
ロレンツォ兄さんは最近手紙での登場だけですが、元気でやっていますよ。
ただ、弟の急激な成長に少しばかり懸念を見せているようですが……。
愛が故の過保護ですから、ジュリアーノには華麗にかかわしつつ、たまにはちゃんと受け止めてあげてほしいですね。
ジュリアーノ自身、若干愛の重いような気を見せる場面もありますし、結局は似たもの兄弟ですからね。
余談ですが、ジュリアーノの名前をアルファベット表記にすると「Giuliano」となります。
いいですか、ジュリアーノのイニシャルは"G"ですよ。Jじゃないですからね。
決してお間違えなきように。
最後に満を辞して主人公、賢吾について話しましょう。
以前掲載していたイメージイラストを削除してしまったので、彼の姿をはじめて見た方も多いのではないでしょうか。
賢吾のデザインは現状1番苦労しました。
読者に1番近い存在でありつつ、カラフルな異世界人の中にいても違和感がない。言ってしまえばありきたりな主人公像なわけなのですが、それでも他作品と差別化できるようにしなければならない。
これ、結構大変なんですよ。
私なんかは賢吾みたいなパッとしない男の子は大好きなのでいつも描いてはいたのですが、それでも何回もボツを重ねましたから。これがいくつもの作品を手掛けていらっしゃるプロのイラストレーターさんならば、一体どれだけの苦労を……心から尊敬します(´Д` )
賢吾の過去については、皆さんどうでしょうか。
正直、賛否両論あると思います。
言ってしまえば加害者ポジションなわけですから、嫌悪感を抱かれる方もいらっしゃるでしょう。
親友とも呼べる人の心に一生癒えないような傷を負わせてしまった後悔は、トトの話を聞き考えを改めた今なお、心の中で静かに燻っています。
それは彼の強い自己犠牲感の源であり、今までの捨て身じみた行動の多くはそこからくるものです。
実際、賢吾もその周りも彼の捨て身に助けられる場面は多くありましたが、友人の捨て身で自分が助かるなんてのは、良い気はしないものです。
しかしその強く根付いた自己犠牲感も、トトという友人に出会ってからはだいぶ薄まりました。
彼の存在は賢吾にとって大きな精神的支柱になっていたと思います。
しかし、今となってもう……ね。
山あり谷あり激しいのが人生の波というものですから、彼にはまだまだたくさんの試練が待ち受けていることでしょう。
賢吾の家族については本編やXでちょくちょく言及していますね。
つい今朝、昔Xに投稿した1ページマンガを読んでいただけた方に、彼が口元を手で押さえている描写を見て「ケンゴは育ちが良さそう」とのご意見をいただきまして、よく見てらっしゃるなぁと内心感心させていただき、またこだわりが伝わってとても嬉しかったです。
そう、その通りなんです。賢吾くん育ち良いんですよ。
言及したかは覚えていませんが、彼の両親はどちらもデザイン関係のお仕事をしており、実家はなかなか太めです。
作法にうるさいとまではいきませんが、なにかと丁寧で礼儀正しいお母さんの影響をモロに受けているので、彼の仕草も純日本人らしく育ちの良さが垣間見えるものとなっています。
ただの中学生なのに建築や美術にやたら詳しいのは、建築デザインの仕事をしていたお父さんの影響ですね。
基本的に家族仲は良好でしたので、両親の趣味嗜好が賢吾自身の趣味嗜好にも色濃く現れていることが多いです。たまに趣味が古いことを言うのも、そこが原因です。
初期の頃は両親を思い返す描写が多々ありましたが、最近は少なくなりましたね。異世界の生活に慣れたと言うのもありますが、彼自身、事故と転移の衝撃からすっかり立ち直った証拠でもあります。
ただ、あっちの世界では賢吾の遺体が消えたことで行方不明扱いになっているので、ご両親の心情はお察しの通り。
賢吾がそれに気づいてしまったときは、もしかしたら「帰りたい」だなんて言い出すかもしれませんね。
つい筆が乗って色々と話し過ぎてしまいました。
何度か読み返しましたが、今のところネタバレなどの問題はなさそうです。
ここまで長ったらしいキャラクター語りに付き合っていただき、ありがとうございました。
元々お話を書くのは大好きですが、こんなに続けられたのは皆さんの応援あってのことです。本当に感謝してもしきれません。
他の作品に比べれば更新頻度は遅く、1話1話も詰め込みまくって大体9000字を超えます。
サクッと読めるのが醍醐味のネット小説なのに、まさしく異端ですね。
しかし、型に囚われず物語を届けられるのがインターネットの良いところ。
私は私のスタイルを貫いて、これからも鋭意執筆を続けてまいります。
今後の展開も、モータルエデンをさらに好きになってもらえるように、心から面白いと思ってもらえるように、さまざまな情報を取り入れつつ進めていきます。
改めて、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました!
――ほざけ三下――