亡くなる一ケ月ほど前、父に会いに行った。
その日はとてもたくさんの話をしてくれた。
その時も、あの光景は忘れられない・・・。
沢山の旅の話、懐かしい人の話、そして、
空襲の話ともう一つの話があった。
父の口からきいたのは初めてだった。
子どもの頃、自分のせいで家を失ったこと。
家財道具が外に放り出されて、行く当てもなく辛い思いを母にさせてしまった。
謝っても謝りきれないことをしてしまったと…。
70年余り経ってもなお、消すことはできないと。
悲しい目をしていた。
きっと、おばあちゃんは許してくれているよ。
お父さんの事、大好きだったから。
その時の話を読み返したら涙が出てきた。
お父さん、
きっと、言えなかったごめんも言えていることでしょう。
聞けなかった大丈夫も聞けていることでしょう。