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初めまして。

初めまして。
暇潰し請負人と申します。。

この度、こちらのサイト様にさくひんを投稿したいと思います。

本日昼頃より開始します。

「小説家になろう」様にも掲載している作品となります。

より多くの読者の方に読んで欲しいと思ったので、ここにも投稿することにしました。

何卒応援よろしくお願いします。

4件のコメント

  •  こんばんは。
     先日は拙作『チートなアレンの異世界生活』(以下略)をご覧くださり、ありがとうございました。
     ご要望がありましたので、御作『今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、なぜかおまけで女神を押し付けられる~』を、プロローグから第2話まで読ませていただきました。
     感想と言いつつこんなものを送りつけると、自分の性格がガチで歪んでいると思い知らされて憂鬱になってきますが、期せずして予告のとおり、批判的な内容の多いコメントが出来上がりました。ただ、以下に書いていく改善点と修正案は、作品全体からすれば枝葉末節、気にしない人の方が圧倒的に多い類のものであること、僕は暇潰し請負人さんと違って3桁の星を受け取るなんて夢のまた夢の底辺カクヨムユーザーであること、こんなことを仮に思ったとしても書いて送るのは外道のやることだということは、この場で確認させていただきます。少しでも不快に感じたり、的外れだと感じたりすれば、このコメント丸ごと無視してくださって構いません。
     原文を引用した後、→「 」で偉そうに修正案や解説などと書いていますが、便宜的にそう呼称しているだけです。人様の文章を批判しておいてその理由に誤解が生じるのは不本意だから解説を付けた、同じく、批判しておいて対案を出さないのもどうかと思って修正案を付けた、というだけの話です。絶対にこう直せとか、俺様の言うことが正しいのだとか、そういうことではありません。
     このコメント自体に誤字脱字、意味不明な箇所などがあったらすみません。


    プロローグ

    「俺は背が高いところを除けば平凡な容姿だが、エリカは違う」
    →「背が高いことを」
     僕自身ちょっと微妙とは思いますが、「こと」の方が無難な気がします。
     また、前後のつながりを考えると、この1文はこの段落の末尾ではなく、次の段落の頭にあるべきだと思います。

    「彼女は俺の元許嫁で長くて艶やかな黒髪の似合う美少女である」
    →「元許嫁で(、)長くて艶やかな黒髪が目を引く美少女」
     ここに限らず、1文が長いのに読点「、」を入れない箇所をいくつか見受けますが、意味がとりづらくなることがあるので、入れた方が良いと僕は思います。「長くて艶やかな黒髪の似合う」だと、今はロングだと昔はショートだった、みたいな余計なニュアンスが付いてしまうように思いますので、修正案では「目を引く」としています。

    「このえらく普通の容姿をした俺のハトコだと誰も信じてくれないくらいだ」
    →「とても俺のハトコとは思えない」
     原文だと、主人公の容姿が(背が高いことを除いて)普通なのはすでに言及済みなのでくどいですし、「誰も」が具体的に誰のことなのかが問題になってきます。

    「正直俺はめっちゃうれしかった。だってそうだろう?こんなかわいい子に抱きつかれてうれしくない男なんていないだろう」
    →「だってそうだろう? こんなかわいい子に抱きつかれてうれしくない男なんていない」(「だろう」を削る)
     一般的に「!」や「?」の直後は、閉じカッコ 」がくる場合を除いて、1マス空けることになっています(このルールについては拙作『文章チェックのヒント』でも触れています)。
     なお、引用した部分では文末が「だろう」の文が2つ続いてしまっており、人によってはくどいと感じる場合があるので、修正案では2文目の「だろう」を削っています。

    「許嫁であるとかないとか、そんんことは関係なしにだ」
    →「そんなことは」

    「エリカだって俺のことが好きに違いない」
    →「エリカだって本心から俺のことを好きに違いない」
     駆け落ちを提案されて抱きつかれ、「このままだと二度とホルストに会えなくなってしまいます。私それだけは絶対に死んでもごめんです」と言われた後に「好きに違いない」と推測するのは、いくら何でも鈍すぎると思います。

    「俺は心を奮い立たせ決意する。そしてエリカから体を離し思いを告げる」
    →「体を離し、思いを告げる」

    「自分の好きな子を、こんないい子を、魔術師の一族なのに魔法が使えず、一族はおろか親にさえ疎まれ、あげく実家を追い出されて人生が詰んでしまった俺になんかにつき合わさせるわけにはいかなかった」
    →「俺なんかに」あるいは「俺になんか」
     この1文、意味をとるのに苦労するほどではありませんが、「俺」を修飾する部分が長すぎて少し読みにくいと思います。

    「こんなこんなこともあろうかとってどういうことだよ」
    →「こんなことも」

    「という俺の心のツッコミをよそに、そう言うとエリカはそれらの物を俺に見せてくる」
    →「エリカはカバンの中(あるいは“中身”)を俺に」

    「これだけあればエリカの言う通り半年やそこらは暮らせるはずだった」
    →「暮らせそうだ」
     この物語の基本的な語り方として、出来事全体を後から振り返っているのではなく、駆け落ちを提案された時点を現在として話を進めていると思いますが(だからこそ時々文末が現在形になるのだと思いますが)、そうなると「暮らせるはずだった」と過去推量の意味合いを持たせるのは不自然です。素直に「はずだ」でも良いのですが、改行した直後の文も「はずだ」で終わっているので、くどさを避けるため、修正案では「暮らせそうだ」としています。

    「俺とエリカはともに18歳で上級学校の学生の身だが、この国の成人は義務教育終了と同時つまり15歳だ。国民の大半が上級学校へ行かず働いているので、確かに俺たちが働くのに何の問題もなかった」
    →「この国では義務教育終了と同時、つまり15歳で成人と認められる。俺とエリカはともに(上級学校の)学生の身だが、すでに18歳なので、働くのに支障はない」
     一般的な制度の話と主人公たちの個人的な年齢の話という2種類の情報があり、2つを組み合わせて「俺たちが働くことに問題はない」という結論を出しています。三段論法にするふうに書くと、「この国では15歳から成人だ(国民の大半はその歳までに仕事に就く)」、「俺たちは18歳だ」、だから「働くことに問題はない」といった具合ですね。

    「何なら私の髪の毛も売ってしまいましょうか?追手の追及をかわすのに外見を変えるのは悪い手ではないですし、最近世間ではショートヘアなるものが流行っていると聞きます。それにしてみるのもいいかもしれません」
    →「売ってしまいましょうか? 追手(の追及)を」
     追手の追及は「追」の字が連続するのであまりきれいではない気がしますが、間違いとは言い切れないので、残しても構わないと思います。

    「俺は知っている。エリカがその黒髪を命よりも大切に思い、手入れを欠かさないことを」
     主人公がこのことを知っているためには、エリカの口から直接そうだと聞くか、この場面以前に主人公が何らかの状況でそう判断する必要があると思いますが、僕個人としては、どちらもしっくり来ません。たとえばエリカ自身が「髪は女の命なのよ」と言ったところで、「そうか、エリカは髪(のケア)を自分の命より大切に思っているんだな」と信じるのはバカ正直というものです。また、彼女が命の危機に直面した状況で、周りの人間が逃げろ、そんなことはやめろと言っているのに「この黒髪を失うくらいなら死んだ方がマシよ!」と叫ぶという場面も、ちょっと想像つかないです。そんな変わった価値観の女性が「(二度とホルストに会えないなんて)絶対に死んでもごめんです」と断言したところで、「まあ、そうかもね……」という気になってしまいます。
     百歩譲って、エリカが「命より大切」と口にしても冗談に聞こえないくらい髪にこだわりを持っているとか、彼女が心の中だけでそれくらい思い詰めているという話なら、分からないこともないかもしれませんが、少なくとも本文の描写だとあまりにも不自然という印象が拭えません。

    「そんな……ああ、嫌いだよ」
     文法的なことではなく内容に関わる話ですが、はっきり申し上げて、茶番っぽさがすごいです。何のためにこのシーンがあるのか分かりません。
     抱きつかれたのを一旦受け入れた後、おそらく優しく体を離してエリカを気遣うようなことを言ったこの状況で、急に「嫌いだよ」なんて言っても嘘なのは明らかですし、これでエリカが引っ込む展開になると思う読者は一人もいないはずです。主人公が本気でこの嘘を貫くつもりならエリカを蹴飛ばしてでも「ついてくるな」と言うところでしょうし、本文通り「やはり、嘘でしたね」と言われた程度で(状況は何も変わっていないのに)「ごめんなさい」、「俺についてこい」と言うくらいなら、最初からそんな無意味な嘘を吐くな、と思います。断腸の思いで優しい嘘を吐く主人公とそれをあっさり見抜くヒロインというより、引き留めてもらうこと前提で別れ話を匂わせる彼氏とそれを叱るという体(てい)で可愛さをアピールするカノジョみたいな印象です。状況が切迫しているはずなのに、緊張感がありません。
     もちろん、最初からそういう場面として書いているなら成功と言えますし、付き合いたてのカップルはそういう小芝居をしがちかもしれませんが、見せられる側(読者)にとって茶番には違いないかな、と思います。

    「本当ですか?嘘だったら許しませんよ!責任を取ってもらいます!」
    →「本当ですか? 嘘だったら許しませんよ! 責任を取ってもらいます!」

    「俺もだ。だから俺についてこい、エリカ」
     直前に主人公が「好きだ」と言っているのですから、「俺もだ」はしつこいだけです。

    「そして、俺と結婚してくれないか。必ず幸せにして見せるから」
    →「幸せにしてみせる」
     補助動詞なのでひらがなで書くのが良いでしょう。

    「この子を一生守っていくのだと。必ず二人で幸せになるのだと」
     段落の頭なので1マス空けるのが良いです。

    「当然、エリカにはおつき兼監視の人がいたが、彼女には俺がエリカに会いに来るという確信があったので」
     ここ、よく分からないのですが、場所も時間も変わっていないなら「★★★」は要らないと思いますし、場所か時間のどちらかが変わったならそれを示してほしいところです。エリカが「朝ごはん」という言葉を出していることから考えて、翌朝とも考えられますが、それなら駆け落ちの話のときマジックバッグの中身を見せて「こんなこともあろうかと、お金だって自分の貯金を全部持ってきましたし、お金になりそうな私物も持ってきました。これだけあれば半年は暮らせます」と言っていたのは何だったのかという気になってきます。
     すでに町を出てしまったかもしれない主人公を説得するためだけに、男女が半年は暮らせるであろう金額の貯金を持ち歩いていたってことですか? 女の子が1人で、夕方に? それこそ、「お付きの人は何やってたの?」という話です。そこまでのリスクを冒したなら、家に帰ってじい様に保護という名の軟禁をされるリスクを重ねるより、告白とプロポーズの勢いのまま公園で一夜を過ごした方が、お互いの存在を近く感じられてよろしかったんじゃないでしょうか。これから駆け落ちする男女ですから、はしたないとはたぶん考えないでしょうし。
     で、引用部分の「彼女には俺が(エリカに会いに)来るという確信があった」という記述ですが、エリカが主人公に合流するのではなく、主人公がエリカに合流したんですか? この状況で主人公が来ないことを心配する要素ってどこにあるんですか? どうして主人公の一人称の語りだった地の文で、急にエリカの内面を断言するんですか? といった具合に、疑問が尽きません。
     さらに言えば、文末の「ので」が、おそらく直後の台詞とつながっているのだとは思いますが、どうにも浮いて見えるというか、削った方がすっきりする印象です。
     まあ、趣味でお書きになっているWeb小説ですし、書いている内に矛盾や混乱が起こる場合もあるでしょうし、僕も結構やらかす方ですから、こんなふうに煽るような言い方をするのはひとえに僕の性格が歪んでいるからなのですが。


    第1話

    「時計塔は、町の中心にある建物であり、かつ、一番高い建物でもあり30メートルくらいの高さがある」
    →「時計塔は町の中心にある、この町で一番高い建物であり、その高さは30メートルを超える」
     原文だと「、」が欲しくなるのと、「建物」が2度出てきてくどいので、修正案はそれらを変える方向で考えてみました。

     「今日もボッチ飯か」
     これは台詞なので行の頭を1マス空ける必要はありません。

    「俺はそれらの声を無視して昼食へと急ぐ」
    →「俺は陰口を無視して」
     感覚の問題であるのですが、「それらの声」という言い方はあまりしない、したとすると社会問題や政治・経済について町の声を取材した後に「……という意見も出ているが、それらの声(あるいは“こういった声”)に対して、○○氏はどのように応えるのか」みたいな使い方をするのではないかと思います。ということで、修正案では単に「陰口」としています。陰口の場合、あまり数えるものではないので、「それらの」を付ける必要はないと思います。

    「都市守備軍の/幹部養成コースとか、純粋に学問を教えるコースとかもある」
     不自然な改行があります。

    「こいつら二人確かに魔法は使えるが、魔力が少ないせいで威力は低い」
    →「こいつら二人、確かに」

    「偉大な魔術師であるヒッグス一族であると名乗ったら一族の連中に怒られる程度の輩だ」
    →「ヒッグス一族を名乗ったら」
     間違いではありませんが、「である」が繰り返されてちょっとくどい気がします。修正案でも「一族」が重複するのですが、文脈的にここは仕方ないかな、と思います。

    「殴りてえ。そんな感情を抑え俺はは謝罪する」
    →「俺は謝罪する」

    「そうだな。……ルッツ、今日弁当忘れたんだろ?こいつに分けてもらえよ」
    →「忘れたんだろ? こいつに」

    「まずそうなパンだな。どれどれ……マズ!やっぱりいらないや。返すぞ。ほれ」
    →「マズ! やっぱり」

    「汚い?だってもったいないじゃないか。表面さえ削れば汚れは落ちるわけだし」
    →「汚い? だって」

    「次に、それまでかわいがってくれていた両親が俺をのけ者にするようになった。部屋は物置小屋に移動し、飯は黒パンと具のほとんどないスープだけになった」
    →「物置小屋に移され、飯は」
     ちょっと自信がありませんが、「部屋が(どこからどこへ)移される」とは言っても、「部屋が移動する」とは言わない気がします。

    「おじい様?お館様に?」
    →「おじい様? お館様に?」

    「それで。お館様は?」
    「『あの小僧め!』ってすごく怒っているって」
     この少し後にも、エリカが「おじい様は怒って、『あいつはゆるさん!』と言って、周囲に色々当たり散らしているみたいです」と言っていますが、この世界では15歳から成人で、彼女は18歳のはずなのに、まるで子供のような中身のない説明です。じい様が主人公の家に押しかけて両親を怒鳴りつけたとか、主人公をリンチするために何十人もの部下を招集したとか、エリカを閉じ込めて問い質そうとしている(ところをエリカはからくも逃げてきた)とか、せめてそれくらいには具体的な話が欲しいです。仮にエリカが動揺しすぎて言葉が出なくなっているなら、主人公がなだめたり詳しい話を促したりするシーンをちゃんと入れた方が良いと思います。

    「エリカのじいちゃんは孫娘ラブだ。おまけに嫉妬深い。エリカに近寄ってくる男を容赦なく排除しているらしい」
     これ、じい様は男として、孫娘のエリカという女の子に対して独占欲を持っている、だからエリカに近づく男たちに「嫉妬」してあの手この手で排除してきた、という話に聞こえるのですが、そんなに「嫉妬深い」なら、婚約を破棄する以前に婚約そのものを認めないのではないでしょうか。考えすぎでしょうか。
     主人公は魔量が多いからエリカと婚約できた、でも上級学校に通っても魔法が全然使えない、だから婚約を破棄された……。主人公の父親が「せっかく魔法を使えないお前のことを憐れんで上級学校にやった(→通わせてやっている)」と発言していることから考えて、主人公が魔法を使えないという話になったのは上級学校に通う前、必然的に、主人公とエリカが婚約したのも2人が上級学校に通う前です。となると、成人前の義務教育段階で、じい様は2人の婚約を認めていることになります。結婚が先のことであっても婚約すれば2人の交流は増えるでしょうし、馬が合えば「不純異性交遊」も起こり得ます(主人公の父親は弁当の受け渡しがあっただけでキズモノ云々と騒いでいましたし)。嫉妬深くて他の男に容赦ないじい様は、せめて本人が成人するまでは孫娘を手放したくない、婚約軟化させたくない、というふうには考えなかったのでしょうか。

    「それは大変なことになりそうだな」
    「ええ、大丈夫でしょうか」
    「心配するな。どうにかして見せるから」
    →「どうにかしてみせる(から)」
     バレちゃいけない人に密会がバレたんだから「大変なことになりそう」なのは当たり前です。
     じい様を唯一ごまかせるかもしれない、あるいは主人公を擁護できるかもしれない立場のエリカに「大丈夫でしょうか」と聞かれたところで、主人公としては「知らねぇよ、お前のじいさんだろ」と言いたくなりそうです。
     主人公、内心では色々言っていますが、魔法も使えない、親の後ろ盾も見込めない、女の子に弁当を作らせておいて自分ではバイトもしていない(おそらくエリカのために学校内外の雑用を率先してやっていたとかでもない)落ちこぼれの立場で、「心配するな。どうにかしてみせる」って……。本人はエリカを安心させるために言ったつもりでも、傍から見ると、無責任なダメ男です。カッコつける前に「すまない、俺が不甲斐ないせいで苦労をかけて。君の優しさに甘えていた。俺の責任だ。お館様には俺から謝りに行く」くらい言えんのか、と思います。


    第2話

    「バチンッ」
     段落の頭なので、1マス空けた方が良いです。

    「さらに親父は俺の胸ぐらをつかんで来る」
    →「つかんでくる」
     補助動詞もそうですが、これも段落の頭なので1マス空ける必要があります。

    「それを世間では”手を出している”と言うのだ」
    →「“手を」

    「黙れ!賢しげなことを言いおって」
     感覚の問題かもしれませんが、「賢しげなこと」というより「生意気なこと」、「屁理屈」くらいの場面だと思います。

    「親父はさらに怒りのメーターを上げた」
    →「親父はさらに大声で怒鳴った」
     微妙ではあるのですが、異世界ファンタジーに現代日本の比喩を持ち出すと空気感が壊れたと感じる人もいるらしいので、一応。「メーター」は自動式の計量器を指すので、修正案としてそれを使わない表現を考えてみました。

    「せっかく魔法を使えないお前のことを憐れんで上級学校にやったというのに」
    →「上級学校に通わせてやっているというのに」
     学校に「やった」だと、全寮制の学校に行かせているか、学校に行かせて卒業させたといったニュアンスになると思います。

    「いくら何でも自分の息子を犬扱いするとはひどすぎると思った」
    →「いくら何でも(犬扱いは)ひどすぎると思った」
     直前の台詞に「息子を犬扱いしてんじゃねえよ」とあり、それと全く同じ意味なので、1文丸ごと削って良いと思いますが、残す場合、なるべくしつこくならないように重複する表現を削っていくのが吉でしょう。
     それから、主人公が父親と一緒にヒートアップしている場面なのでこれをツッコミどころと言うのは意地悪かもしれませんが、単なるたとえ話ではなくことわざ(慣用表現)で、父親自身も「……とはこのことだ」と言っているわけですよね。たしかに「飼い犬に手を嚙まれるとはこのことだ」と本人に対して言うのは相手を見下した表現ではあるのですが、犬扱いとは違うんじゃないかな、と思います。「餅は餅屋」と言われて「餅屋じゃなくて本屋の話だよ」とか、「棚からぼたもち」と言われて「私、あんこ嫌いなんだよね」とか、「穴があったら入りたい」と言われて「あそこにちょうどいい穴があるから入ったら?」などと答えるのは、それ自体揚げ足取りというか、相手を選ぶユーモアというか。これを言ったところで、議論の核心や相手の本質を捉えたことにはならないような気がします。

    「夜中に両親が「ホルストを上級学校に通わせないと一族にその程度の金もないのかと笑われる」「あんなお荷物を進学させるのはもったいない」と話しているのを」
     行の頭なので1マス空けた方が良いです。また、2つの「 」の間に「、」を打っても良いかもしれません(打たなかったところで、問題というほどのものはありませんが)。

    「俺は感情のこもっていない冷徹な声でそう言った。怒りが強すぎて、逆に声に感情が入らなったのだ」
    →「入らなかった」

    「だが、その声色を親父はものすごく気に入らなかったらしく、怒鳴り始めた」
    →(「ものすごく」を削って)「その声音をおやじは気に入らなかったらしく」、あるいは「その声音が親父にとっては著しく不快だったらしく」
     程度や度合いを強調する言葉と打消の助動詞「ない」を組み合わせると、パッと見ただけでは意味がとりにくい表現になります。「ものすごく楽しくなかった」と書いた場合、「ものすごく楽しいというわけではなかった」のか、「ものすごくつまらなかった」のか、(一瞬かもしれませんが)読者を迷わせてしまいます。もちろん、今回のように文脈で分かる場合が多いのですが、改善の余地を残した表現とは言えると思います。

    「もういい。親を親とも思わないお前を家においておけん」
    →「置いておけん」

    「着替えを2、3着と、こまごまとした私物をカバンに入れた。最後に机から持っていた現金を出して数えた。/銀貨が5枚と銅貨が257枚、鉄貨が115枚あった」
     十代の学生が親とケンカした状況として、家出する際の所持品も全部親の金で買った物というのはリアルではあるのですが、ファンタジー世界ですし、勉強の合間にバイトして溜めたお金だったり、そのお金で買った物だったりするなら、そう書いていただいた方が良いと思います。
     また、「こんな家、出て行ってやるよ!」と啖呵を切って部屋に駆け込んだ後、300枚以上の硬貨を1枚1枚数えている状況は、ちょっとシュールです。財布や巾着袋を引っ掴んでとりあえず家を飛び出した後、公園などに避難して今後の計画を立てるために所持金を確認するとか、数えなくても血のにじむような思いでためたお金がいくらくらいあるはずだと把握しているとかで良かったんじゃないかと思います。

    「俺は荷物を持つと部屋を出た。そのまま出て行ってもよかったのだが、最後の礼儀だと思い先程までいたリビングに寄った」
    →「思い、先程まで」

    「くそう。なんなんだよ」
    →「何なんだよ」
     ひらがなでも間違いではありませんが、漢字にするとより読みやすくなると思います。

    「デリックの発言を聞いて俺の心臓がドクンと大きく動く。血管が膨張し血流が速くなる。顔が紅潮する」
     家に行く前、エリカと話した時点で事情を察しているわけですから、主人公が怒るタイミングとしては遅すぎると思います。

    「とっさのことに対応できなかったのだろう。二人はぽかんと間抜け面を浮かべるのみで、追いかけてこなかった」
     この直前、主人公は「踵を返すと、いきなり走り出した」とあり、デリックとルッツの反応は見えていない、見えていたとしても気にしていないはずなので、二人が「ぽかんと間抜け面を浮かべるのみ」だったと認識しているのは不自然です。

    「全部聞いたのか……まあ、帰るところがなくなっちゃったよ
    →「なくなっちゃったよ」
     原文だと 」が抜けています。


     以上です。
     長文失礼しました。
     このコメントは批判的な内容ばかり(というかそれしか書いていない)ので、邪魔なら削除してくださって構いません。触れたくなければ無視してくださっても結構です。
  • コメントくださりありがとうございます。
    貴重なご意見ありがとうございます。
    自分としてはこういうできていない点を指摘していただけるのはありがたいと思いますので、今後の参考にさせてもらいます。
    また、読みに来て下しね。
  •  すみません、訂正です。

     第1話「今日もボッチ飯か」についての指摘と、第2話「夜中に両親が……と話しているのを」についての指摘で(もしかするとそれ以外でも)、「行の頭」という言葉を使っていますが、正しくは「段落の頭」です。
     また、第1話「エリカのじいちゃんは孫娘ラブだ。……」についての指摘の末尾で、「結婚軟化させたくない」と書いていますが、正しくは「結婚なんかさせたくない」です。

     大変失礼しました。
  • 何度もご指摘ありがとうございます。
    ありがたく参考にさせてもらいます。
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