「ねえ陸斗、今唐突に思いついたんだけどさ、ことわざで「海老で鯛を釣る」ってあるじゃん?」
とある日の昼休み、俺の正面で鴨そばを食べている美琴が俺に話しかけて来た。
「ああ、あるな。うん?それがどうした?」
「あとさ「鴨がネギ背負ってくる」もあるじゃん?」
「いやそれはことわざなのか?まあいいや、あるな」
「それを同時に言いたい時ってあるじゃない?」
ないが。俺はそう思ったが、ここでそう言うと不機嫌になる可能性があるためお口チャックをした。
「あるな」
「そう言う時、こう言えばいいと思うの。「ネギが鴨背負って来た」って」
「ブッフォッ」
思わず吹き出してしまった。口内に水を含んでいたら間違いなく美琴にかけていただろう。
「えそんなにウケた?やったね」
お前は天才だな美琴。そう思ったが今度はこれを言うと調子に乗りそうなのでやめておいた。
神様のバンド、ぜひこの機会に読んでみてくださいね、はーと(?)