最初は、太陽を恋しがった特級司書たちが昼休みに楽しむだけの小噺にしようと思っていました。
でも閣下とオータムが水際で話し始めると、「さあ、私の話をしてちょうだい」と原書がわたしに話しかけてきたのです。
第九の地下書庫にある原書は、つい、インカーとなって特級司書たちを困らせる存在というイメージが付きまといます(多くの場合はそうです)。
けれど原書の数だけ個性があり、背負ってきたものも違います。
だから地下書庫に眠る原書の中には、明らかにマイナーの部類に入るのになぜか極端にインカーにならない子もいるのではないか。
もしそうなら、どんな理由があるのか。
そんなことを考えながら、今回の話を書きました。
ただし今作の原書については、ハイカーネルの憶測、彼の長年の特級司書としての勘から言っているだけで、実際に正しいかはまた別です(笑)