今後投稿するかもしれないハイファンです。
タイトルは変更予定あり。
あらすじ:あとで追加予定
【第一話:勇者抹殺計画】
「勇者の時代は終わった。死んでくれ、グラス」
魔王を打ち滅ぼし、帝国へ凱旋しようという最中で仲間のヴェガは俺に剣を向けた。
違和感はずっと付き纏っていた。
薄々勘付いてもいた。
でも考えないようにした。
親友のヴェガが裏切るはずがないと、そう思いたかったから。
「ヴェガ、なぜ俺を殺す必要がある。魔王はもう死んで、世界は平和なんだぞ」
「魔王が死んだのなら、勇者も必要ない。確かに、お前の功績は永劫讃えられるだろう。だが、それは死を迎えて初めて“伝説”と語り継がれるのだ」
だから、ヴェガは俺に死ねという。
勇者である俺に。
正直、俺はこの魔王討伐の旅を終えた後など考えてもいなかった。平凡に余生を送るべきか、魔王の残党を追って闇の中で生きるかなど、いくらでも選択肢はあったように思えた。
けど、もうどうでも良かった。
魔王が消えた以上は、俺の役目は終わったのだ。
なら、ヴェガの言うことも正しいのかもしれない。
しれないが、俺は……俺には待っている人がいる。彼女の為にも俺は死ねない。
「なら俺は勇者を止める。それでいいだろう」
「そうはいかない。お前が世界に認められている勇者である以上は、もう一般人ではない。覆しようのない運命なんだ。だから、グラス……お前は死ぬしかない」
殺意をもってヴェガは突進してくる。
なぜだ。なぜお前はそこまでして俺を殺したい……!
いったい誰がお前をそんな風に変えてしまった……!
俺は……。