15話 旧夢
「ふわあ...」
俺は体の奥底から出てくるあくびを大きく出した。ドアの横側にかけてある電子時計を見て、ベッドから飛び起きる。
「うわ、やっべぇ。遅れたらクビにされかねないぞ」
俺は日本生まれで、名前は悠久《ゆうき》だ。現在の日本の経済は、順調に下落しており、物価も俺が子供の頃よりも2割強の値上げもしているほどの下落率だ。しかしながら、税金は昔よりももっと取られている。正直休みになっても使える金がないので図書館に行くか家でゴロゴロする。
「あ、でもまずは...」
俺は、ダッシュでゲームを起動する。その起動の準備時間の間にスーツ姿に着替える。
起動が終わると、ゲームをする際に入る部屋を入り俺はゴーグルを付けて、ゴーグルについているボタンを押す。
すると、タイトル画面が少しの間移り、選択画面に移る。
このゲームはアメリカで初開発されて採用された世界で最初の触覚、嗅覚、視覚などの5感を全てゲームで味わうことができる初めてのゲームである。
その名は『ルナティックファンタジー』で、内蔵データは脅威の48TBという昔では実現すらできないと思われていた領域だ。
「やっぱり綺麗だなー」
俺はゲーム内のカフェで起動して、カフェの店員にそのまま紅茶とお菓子を注文する。
俺がこのゲームが好きな理由は、グラフィックの綺麗さや音質の凄さ、シナリオ、ゲームの操作などのレベルではなく.....
「う.....うまい...」
そうだ。何といっても味覚である。テーブルには大量のお菓子とダージリンの茶葉の紅茶がおいている。
うん、何が言いたいかわかるよな。
/完成場所はここまで
内容は変化する場合もございます。
10/20までには配信予定です。