みなさんは子どもの頃、大人になったな。と、感じたはじめてのあの気持ちを覚えてますか?
レベルアップといえばそうだけど、メタモルフォーゼといえばカッコイイけど、センチメンタルな、あの気持ち。
私は、大人になった今でもはっきりと覚えている。
あれは保育園児のとき。
私は当時大好きだったアニメの主人公が持っていた変身道具を、おもちゃ屋さんで買ってもらった。
それはもう凄いものを手に入れてしまった!
と、内心興奮して、闘牛の如く車の中へ飛び込んだくらい。
鼻息も荒く、引きちぎりながら箱を破り、魔法道具を取り出して、私は後部座席でこっそり呪文を唱えてみた。
が、なーんにも起きない。
ピカッ!と、アニメのように光るわけでも音楽が聞こえてくるわけでもない。
ましてやお姫様にもならない。
そのとき、悟った。
ああ、変身ってできないんだ。
あのときの悲しさといったら。
お姫様にはなれなかったけど、現実を知って、少し大人にはなった。