前回。
『王太子妃パドマの医療転生 「戦場の天使」は救国の夢を見る』を予約しようと本屋に行ったら、数年前に職場に出入りしていた中学生が、現在大学生になっており、店員として働いていたため、一旦撤収した話をお伝えしたのですが……。
皆様からの応援(?)もあり、再び、本屋さんへ。
「予約をしたいのですが」とカウンターで声をかけると、どうやら今日は例の学生はいない模様。
ちょっとほっとしながら、差し出された予約票に必要事項を記入。
このとき、無月兄さんの『妖しいクラスメイト ~だれにもいえない二人の秘密~』も、予約。
こちらの冊数は、「1」。
「じゃあ、こちらで予約をしますね」
「あ。すいません。もうひとつあるんです」
で。『王太子妃パドマ』を記入。
「……あの。これ、どこまでがタイトルですか?」
「すいません……。この、二行が……」
「はは。長いですね」
「そ、そうですね……。最近のラノベはねぇ。みんなこんな感じですよね……」
「じゃあ、こちらも予約をしておきますね」
大学生バイト女子は、予約票に「1」を書き込もうとしたので……。
「あ、そちらは……」
そこで、結構な冊数を言ったんです、私。
まぁ、友人+知人+今回の協力者(主に『身近』の医療関係者)+αでしたから……。
聞き返されたので、当然、同じ冊数を告げました。
「……すいません。お客様」
途端に、すっ、と顔が硬直したんですよね。大学生バイト女子の。
「担当者が現在不在のため、これをお受けできるかどうか、後ほど電話で連絡させていただいてよろしいですか」
「……え?」
おもわず尋ね返してしまいました。
今まで、何度もこのお店で予約してきたけど、こんなこと初めてです。
「えっと……。なんで?」
「ですから、後ほどお電話を……」
戸惑っていると、バイト大学生女子は、不審げに自分が書き込んだ冊数を見ています。
ぴんと来ました。
……これ、いたずら、だとおもわれてる……?
「いえあの! 決して、冷やかしとかじゃないんです! この冊数で合ってます!」
「はぁ(ジロジロ)」
「て、店長さんいらっしゃいます? (ここの店長さんに直接説明を……っ)」
「店長は現在不在です」
「(ひぃ)……あ、あの……。この本の作者なんです……。一年前にも本が出まして……。その時買ってくれた友人、知人、その他もろもろに、お礼を込めて贈ろうとおもい……。この冊数を申し出ました……」
仕方なく、そう言うと、「ああ!?」と。
「前回、本が出た時、こちらの書店さんで大変よくしてくださったので……。購入もこちらでしよう、と……。あの、店長さんによろしくお伝えください」
ぺこりと頭を下げると、ようやく納得してくださいました。
なんだか異常に緊張したまま本屋さんを出て……。
そのせいか……。
自分の車をどこに停めたかわからず、しばらく駐車場を放浪しました……。
なにやってんだか、私……。