塗り固められた土壁から
ある朝、小さな新芽がひょっこりと顔を出した。
伸びてきた新芽から、ガジュマルの木の足のような
根が生えてきた。
瑞々しい緑。けれどそれは、石膏の奥に閉じ込めたはずの「あなたの執念」が、肉を突き破って溢れ出してきたかのように見えた。
みるみるうちに伸びていく新芽。
その根元から、やがてガジュマルの木の足のような、うねる根が生えてきた。
それはまるで、壁の中から這い出そうともがく、あなたの白い指先のよう。
あなたが、生まれ変わってきたのだろうか。
あなたが、あの暗闇の奥で再び息を吹き返したのだろうか。
でも、逃がさない。
どれだけ姿を変えようとも、あなたは永遠に私のもの。
さあ、もっとたくさんの芽を出しなさい。
そのおぞましくも愛おしい手足を。
そのすべてを、私がこの手で、慈しむようにはさみ取り――
愛を込めて、全て育ててあげるから。
>殺愛奇譚 更新しています。
覗いていただけますと幸いです。
もう初夏ですね。アイスコーヒーはいかがですか
https://kakuyomu.jp/works/2912051597472997616d