お題「直観」で書こうとして断念したネタです。途中まで書いてるのでここにのせます。続きも読みてーってなったら言っていただければ頑張ります。
(書けるかは保証しないでおきます)
『直観探偵』
「直観」――――記憶や経験を基に感覚的に正解を導き出す「直感」とは同じようで異なり、記憶や経験を基に論理的に正解を導き出す能力とされている。かつてそんな「直観」で知られた探偵がいた。
*
「キタダ探偵事務所」に《《居候する》》オッサン、ニシダ。
彼は自称探偵、他称キタダの助手。実力もキタダの方が上である。
しかし珍しくニシダに依頼が来ることもある。
キタダはいつも現場についていくのだった。
*
「ニシダサーン」
棒読み口調でキタダが口を開いた。
「ん?」
ニシダが振りかえる。
「帰るよー」
ため息をつきながら言うと、ニシダはフッと薄笑いを浮かべこう言った。
「先に帰ってくれ」
めんどくさ。これだからニシダは嫌いなのだ。はやく出てってくれないかな。
「これ以上顧客に迷惑かけれんのだよ」
ニシダの推理力は――――ゴミである。
そのくせ「自分はすごいんだ」などと思い込んでいる厄介な奴。お得意の冤罪で今日も得意気にしていた。その後ぶん殴られていたが。
説得の結果、ニシダがしょんぼりする結果になった。
「今日も……90%はまだ来ない」
これがいつもニシダが呟く言葉である。
「90%……?」
前から聞こうと思っていたのだが、忙しくてそんな暇はなかった。
「直観って知ってるか」
「直観……?」
首をひねる。直感なら聞いたことはあるが。
「『直観』――――記憶や経験を基に感覚的に正解を導き出す『直感』とは同じようで異なり、記憶や経験を基に論理的に正解を導き出す能力とされている。その90%」