「狙撃するとしたら、夜陰に紛れて銃より射程の長く音もしない弓を使うでしょうが、直接寝込みを襲撃する可能性も在るわね」
レダの推理にティチャナバが意見する
「妹を随伴させているから、恐らく単独で行動する。直接襲撃は難しいだろう」
「じゃあ、やっぱり狙撃か …… 300mは届くんだっけ?」
「高所から狙えば、もっと遠く1km離れても狙えるが」
「マジかよ」
「体格と腕前次第だな」
「レダの婆さんとヤッた時は300mだったろ?」
「霧が濃くて、発砲炎を視認するのに、近付く必要が在ったからな」
アルケとピラータがティチャナバの言葉に感心していると、レダが笑いながら教えてくれる
「お二人共、ティチャナバに揶揄われてますわよ?」
「えっ?」
「嘘なの?」
「インディアン嘘つかない」
「どっちだよ!」
「冗談だ」
いつも寡黙なティチャナバに、まんまと騙された2人である
しかし、ティチャナバは間違い無く弓の名手だ
イオと対決した時は発砲炎を狙い、300m先の右眼を射抜き、先程は馬上から前を走る馬の足を停めた
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