200年前
地中海が世界の中心だった頃、シチリア王国とナポリ王国、北アフリカのアルジェを拠点に暴れまくった赤毛の女海賊が居た
大海賊『赤髭』バルバロッサ・ハイレディンの孫では無いかと噂された彼女は、自らの海賊団の裏切り者を処断し終えると新天地を求めてエスパニア無敵艦隊を出し抜き、遥か大西洋へと漕ぎ出した
『シチリアの赤き風のピラータ』
それがピラータのご先祖様の通り名である
「ピラータ、もう止めて」
それは祖母に対してでは無く、イオがメティスに対して発した言葉だった
「えっ!?」
リブが驚いて振り向く
ラテン語で海賊の事をピラータと呼ぶから、世界的にピラータと言う名前自体は珍しく無い
スペイン語、ポルトガル語、フランス語、イタリア語、ロシア語でも発音はピラータである
要は欧米でピラータと発音しないのは英語だけだ
「煩いわね、役立たずの出る幕じゃ無いよ!」
メティスは縋り付くイオをも払い除けると、リブ達の前に立つ
「 …… テメーみたいな悪党と同じ名前だなんて、冗談キツいぜ … ゴボッ!」
ピラータは血を吐きながら上体を起こす
肋骨が折れたか、内蔵が傷付いている
「その名前はとうに捨てたわ …… 今の私はブードゥの巫女メティス」
「魔弾の射手イオが『ピラータ』と呼ぶ相手は1人しか居ねえ …… まさかテメーみてえな腐れ外道がアタシのご先祖様だったとはな」
「ええっ!嘘!!?」
https://kakuyomu.jp/works/822139838164289000/episodes/822139841509208488
明日はいよいよ最終話です!