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ソード・エッジ/ブライト・アズール について

 いつもお読みいただきありがとうございます。
 本作は「小説家になろう」でも掲載していますが、そこの感想でいただいたものにたして、私が返信として書いたものを乗せておきます。

//以下//

 ご感想ありがとうございます。
 
 剣闘大会は火の聖霊の祭祀より始まり、敗者は生贄になり、勝者には栄誉のみを与えるというものが原型になります。
 現在もその趣旨に変更は無く、開拓者の総本部と火の大神殿のあるペシエで、生死を懸けた栄誉を欲する者とか、『名誉ある戦いの果ての死』を望む者達とかが主たる参加者になります。あと自分の罪の浄化を求める者とかもいます。
 二十万金価という賞金の額は、出場の意思の問い掛けになっています。
 S級やA級開拓者等にとっては、生死を懸けるに値しない額であり、出場したならばそれは『金銭目的ではなく、戦いに名誉のみを求める求道者』という評価を受ける事になります。
 逆にこれを、生死を懸けるに値する額と考えて出場した者は、『命を懸けて強者に挑む、勇敢な者』という評価を受けることになります。
 
 
 
 剣闘大会の魔法使用についてですが、ヨハンの世界では魔法は生来人が使えるものであるので、魔導武器等を使わなければ徒手空拳であるというような認識です。
 それに例えると、魔導武器は重火器のような認識であり、故に生身の武芸を競い合うという趣旨の剣闘大会では禁止となっています。
 ヨハンの剣に仕込まれた魔導剣ですが、魔導剣としての機能は無く、ただ中に魔導機構があるというだけのものです。自動で動くようになっていますが、魔法等のアシスト機能は一切ありません。ただヨハンを反則にする為だけに用意されたものです。
 この剣のテーマは『魔導機構の隠蔽に関する実験とその試作品』でした。

 なおヨハンが使ったこの黒鋼製の偽装魔導剣は、【愚の獣】という作中でもトップクラスの錬金術師の手によるものであり、『離郷』のエピソードで登場した、エリゼから先生と呼ばれているのが彼になります。
 
 
 
 エリゼとデバソン、及びダーン家の思惑は、『ヨハンは敗北と共にこの反則が明らかになり、ヨハン有責で婚約を解消する』、というものです。
 
 本来、ダーン家としては、ヨハンとエリゼの婚約は口約束程度のもので、正式なものとする予定はありませんでした。ある程度利用したら切り捨てるつもりだったのです。
 しかし、ヨハンは戦獣騎と戦い、またバレル亭で用心棒をして、一部の者達(上級開拓者やその関係者)の間では有名人となってしまいました。
 ヨハンを切り捨てるのはその一部の者達の反感を買うものであり、それを恐れたダーン家は今回の策略を巡らす結果になりました。
 
 
 
 14話の件ですが、ヨハンの身体能力はとても高い故にできたことです。
 魔力的に虚弱でも、素の身体能力はそこら辺の開拓者が強化魔法を使っても太刀打ちできない程には強いです。
 弱い魔力で使う強化魔法で強敵と立ち向かうには、素の能力が強くなくては無理なのです。
 『ボンノウの刀が主人公の首を斬ろうとしたとき主人公はそれを利用して自分の手首の鎖を外し』たシーンは、それを描写する意味で入れました。
 魔法無しの戦いだったら、ヨハンは結構チートですよ。
 
 
 以上が私の回答となります。
 
 ご感想への記述、ありがとうございました。


//以上//


 また、読み取り辛い部分もあったと反省し、本作への加筆等を行いました。
 ヨハンの素の身体能力の高さは、黒鋼の剣の重さとか、で間接的に描写したのですが、微妙だったですかね。

 幾ら魔力の質が高くても、素の能力が低かったら、ダンプソン、ボンノウ、バルコフ、ズモモンに打ち負けてしまします。

 それではまた。


 

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