Guts! Go! Girls!!無事完結しました。開始より完結まで2754180秒もの間、支えていただいた皆様には、地面に掘った穴に頭埋める勢いで感謝申し上げます。少しでも楽しんでいただけましたら、望外の喜びにございます。
終わったところでネタばらし。
唐突ですが、ワイルドアームズ3というゲームを知っているでしょうか。ワイルドアームズシリーズは、最近だとシンフォギアの原作・脚本で知られる金子彰史氏がゲームデザインを担当してきたシリーズです。古いゲームですが名作揃いですのでぜひプレイしてみてください。ここから先、3のネタバレもありますので、それでもいいという方のみ読み進めていただければと思います。
3のラスボス、ベアトリーチェは紫がかった黒髪の幼い容貌の少女です。数々の事件の黒幕として暗躍し、惑星規模の災厄を引き起こしますが、それも彼女の切なる願いのため。デジタル生命として生まれた彼女は、自分が生きる世界を自らの手で創生しようとしたのです。
現行人類である主人公たちは再創生のコストを容認できるはずもなく、彼女を倒すのですが――え、ひどくない? そりゃベアトリーチェは明らかにやりすぎたし、死刑相当かもしれないけれど、ただ居場所がほしいと願った少女を容赦なく抹殺するのまずくない? と、もやっとするものが残る結末でした。
Guts! Go! Girls!!をお読みいただいた方は、もうおわかりの通りヒロインのソヘイラーは、ベアトリーチェが元ネタになっています。紆余曲折あっていまの形になりましたが、最初のアイデアは、ベアトリーチェ≒ソヘイラーを救いたい! というものでした。
ソヘイラーを作るにあたって、設定をそのまま使うわけにはいかないので、「デジタル生命」「世界から排除されている」「妖しい雰囲気の幼女」をコアとして作り直しました。
相方の主人公は、男性バージョンも考えましたが、少女を救えるのは少女しかいない! と脳みそから百合が生えている信念に基づき女性になりました。元ネタでは誰にも理解されないまま倒れてしまった彼女に寄り添うため、対話重視型で、いざとなるとぶっ壊れた信念によって行動力を発揮する主人公ピーシャを配置しました。
この試みが功を奏したか否かは、皆様の心にお委ねしたいと思います。