こんばんは!
本日もたくさんの★評価、作品フォロー、応援をいただきありがとうございます!
一応、というつもりでカクヨムコンに応募している旧作「敗北女神と神罰代行」にも一気読み&★3評価をいただける方が複数人もいらっしゃって嬉しい限りです! 新作や前作とはまた違ったダークな雰囲気で、刺さる方には刺さる作品になっているかと思います! 悪党を容赦せずぶち殺す展開がお好きな方は是非。
ところで私の作品を評価してくださった方々には、「読みやすい」「文章力が高い」と仰っていただけることが多いです。とてもありがたいお言葉で嬉しく思います。
ただ、それは裏返せば、読みにくいと感じられる作品も、世の中にはたくさんあるということではないでしょうか?
私もカクヨムなどで他の作家さんの作品を読みにいって、「アイディア」や「展開」は良いのだけれど、うーん……と思ってしまうことも少なくありません。勿体無いと思いつつ、1話目で離脱してしまうことさえあります。
一方、ランキング上位の作品を見にいってみると、ほぼ確実に読みやすい。
読みやすければ上位に行けるわけではありませんが、少なくとも読みにくさが原因で途中離脱される確率は下げることができると考えます。
それだけ「読みやすさ」は貴重に思えます。
これは漫画家の松井優征先生が話していた「防御力」に通ずる話です。
(
https://jump-manga-school.hatenablog.com/entry/06 )
漫画論ですが、多くの創作物に共通する内容かと思います。
要は、読者は作品を楽しむために来ているので、それに対し過剰な労力を払わせてはいけない。ということです。
小説が読みにくくなる原因は、読者が処理できないほどの情報が書かれていることが多いと思います。
この情報処理が、読者にかかる労力です。
ならば過剰な情報を減らせば、それだけで読みやすくなります。
たとえば、本筋に関係ない会話・情景説明。
たとえば、大して出番も役目もないのに名前がつけられているキャラクターと、その細かい描写。
たとえば、初登場キャラが多いのに、それぞれが名乗ってしまっているシーン。(各キャラを分けて考えるための情報が足りないのに、名前だけ出されても誰が誰だかわからない)
余計な修飾語。
特に意味もなく挿入されるポエムめいた状況説明。
すでに出ている情報と、内容が重複するセリフ、説明。
わざわざ説明しなくても明確な事柄に対する、長々しい説明。
などなど。
読者にかける労力の割に、読者が得られる物が少ないのです。
明確に意図を持って挿入しているならその限りではないかもしれませんが、大抵は深く考えずに書いてしまいます。はい。私も過去に経験があるのです。
状況や人物はできるだけ細かく書いて、かつ、数多くの語彙を用いて格好よく修飾をしていけば、プロっぽい文章になると。それが高い文章力であると。そういう勘違いをしていたものです。
ですが実際には、それらは読者には負担でしかないのです。
必要なことを、最小限な文章で伝える。これが真髄です。
私は師匠から「なにを書くより、なにを書かないかを考えろ」と教わりました。
とは言っても、上記のすべてを常に注意して書き続けるのは非常に難しいことです。
では、どうすれば良いのでしょう?
私はこうしています。
まず普段通りに書きます。
そして書き上がった文章が5000文字ならば、2500文字にするつもりで削っていきます。
同じ内容を、より少ない文章で構築するのです。
その過程で、上記の読者に余計な負担をかける部分は淘汰され、本当に必要な部分だけが残るはずです。
これに慣れてくると、初稿の段階でも文章量が減っていきます。
やがては、こういった削る作業をしなくても、それなりに読みやすい文章が書けるようになっているかと思います。
そうすると「読みやすさ」が得られるのとは他に、素晴らしい効果が得られます。
それは物語の展開が、早くなることです。
「つまらない」の語源は「詰まらない」であり、物語に密度がないことを指すとのことです。
これは要するに、余計な文章ばかりで話の本筋が全然進まない、内容が「詰まっていない」ということです。
これを防ぐことができるのです。
とても素晴らしいことです。もし、どうすれば「読みやすい」文章を書けるのかとお悩みの方は、是非ともお試しくださいませ。
(ただし、物語の密度が高くなるとネタの消耗も激しくなります。そこは別の手段で補ってください!)
そんな努力を経て、読みやすいとの評価を得ている私の新作。
「最強のラスボスが逆行転生したら宿敵の美少女勇者の弟だった件 ~雪辱を果たすため力を蓄えますが、やつは俺の獲物だからとあらゆるピンチから守っていたら溺愛されて困っています~」は、毎朝7:03に更新予定です!
明日もお楽しみいただけますように!