「あっ」
君が小さくつぶやいた
ふと見上げると空が急に泣き出した
頬に当たる雨に慌ててカバンをあさる
頼みの綱の折り畳みの傘は入っておらず
つい、舌打ちをしてしまった
「一緒に入る?」
君の声
断る訳を見つけられなくて
ただ、頷くしかなかった
「天気予報では夜遅くから雨だって言ってたのにね」
慎重な君は大きな傘を
朝からわざわざ持ってきていた
気づけば二人は相合傘
君にはそんな素振りもなくて
肩をぶつけて
一人胸揺らす
6月の雨と相合傘
君と歩いたあの梅雨空を
今は傘を差し、ただ一人同じ道を歩く