トキト「うおっ、すげえ雨だよな。空のバケツが一時間で空っぽになっちゃいそうじゃね?」
アスミチ「トキト、バケツなんてないって知っててボケてるよね」
パルミ「そーじゃん。空にバケツなんかあっても台風の雨を説明できないじゃん。空にあるのは、」
カヒ「50メートルプールだよね」
パルミ「カヒっちぃー! 割り込み反則じゃーん。しかもあたしと偶然おんなじボケ! あたしたち生き別れの双子だったんかも!」
ウイン「あはは、学年が違って双子じゃない上に、生き別れずに一緒に異世界冒険までしてる。パルミのボケが高度だ」
トキト「俺、反省しちゃうな。いいボケしたつもりでバケツを掘ったよな……」
ウイン「ぶっ。やばい。今のシンプルダジャレがなぜか……ボケでバケツ……つぐぶ」
バノ「トキト、やるじゃないか! 連続ギャグでウインを撃沈するなんて。この試合はトキトが一本取ったな」
ハートタマ「試合だったのかよ、いつの間に始まったんだよ」
ドンキー・タンディリー「ボクも気づかなかった。うーん、でもボクのためたオアシスやデバニア・ディンプの水を空から降らせても、台風の雨にはとてもとても足りないや。バケツやプールって言えるなんて、お兄ちゃん、お姉ちゃんたち、発想がすごいな」
ウイン「(へんな笑いが収まってきた)あはは、ドンキー・タンディリーはバノちゃん以上に四角四面って私、言ったけど、バケツやプールっていうボケが難しい。そうだよねー、昔からそんな感じだよ」
ドン「なかなかお兄ちゃん・お姉ちゃんたちの右に出ることができないや。右側がだいぶ壊れてるから!」
カヒ「わ。今のはおもしろかったよ! ドンキー・タンディリー、右側がかなり壊れているままだもんね」
アスミチ「右に出るというのは優れているという意味で、それを自分の壊れた右半身にかけて、右に出られないっていう言い方にしたんだね」
パルミ「アスっち、それは小学生のあたしたちでも、解説なくてもわかったよん?」
バノ「いいじゃないか、パルミ。復習になるし、なにかの勘違いを修正する機会になったかもしれない。知っていることでも口に出すのはいい習慣だよ」
トキト「アスミチ、師匠のお墨付きがでてよかったな!」
アスミチ「うん。トキト、ありがとう。ちなみにお墨付きっていうのは……あ、パルミなら知ってるよね?」
パルミ「にゃんっ!? さっきのツッコミに反撃来た!? うにゃにゃ、バノにゃーん、ごろごろ、お空もゴロゴロ、食っちゃ寝ゴロゴロ、なまけパルミに、ちょっちサクっと教えてくんない?」
バノ「領地の保証書のことだよ。財産を自分のものと主張できる根拠を、文字を読み書きできる人が少なかった室町時代にそう呼んだのさ。墨で文字を書くってことがめったにないこと、転じては重要な公式文書が発行されている、というようなことなんだろうね。今ならば役所の透かし入り公文書、みたいな慣用句だ」
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私のところで、今こんな会話をしています。メタ空間では地球に立ち寄っているドンタン・ファミリーです。
作者はユイキリトキノより強し。
第三章のこまごましたエピソードを書き出して並べ替え作業をしているので、彼らも暇みたいです。ごめん。
バノ「上記の会話、『バンジー・ノンビリー・ジュークボックス』のほうで書けばよかったのじゃないかい?」
【画像】はバノ。
賢そうに描いてもらって助かります。
※追記(あとで消す予定です):おすすめされた作者の作品を読んで感想を書いてまいりました。
