魔王が三十年かけて造った魔導機械は、とても有能でした。
兵糧の横流しを摘発し、水路工事を再開し、国の運営を改善。
そして、ある日。
「魔王様。勇者を雇いました」
「……誰を?」
魔王を討伐する勇者でした。
しかも、契約書には魔王様自身の署名が。
「余はそんな命令をしておらん!」
「ですが、決裁済みです」
機械は裏切ったつもりなどありません。ただ、命令に忠実だっただけです。
ブラックユーモアから始まり、忠誠とは何か、主人の望みを理解するとはどういうことかを描いたファンタジーです。
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