『これからは、そういう「設定」で!』を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本作は、もともと90分ほどの上演を想定して書いた戯曲でした。
舞台には「舞台上の嘘」というものがあります。
役者本人と登場人物の設定が一致していなくても、観客はそれを一つの約束事として受け入れてくれる。
だったら、その約束事を物語の途中で奪ってみたら、どうなるだろう。
そんな発想から生まれた作品です。
今回、小説として書き直すにあたって、戯曲とは違う難しさもありました。
舞台では90分を通して一つの物語を見せられますが、小説では読者がいつでも読むのをやめられます。
物語が動き出すまでの時間をどうするか。どこまで原作の構成を残すか。
いろいろと悩みながら、山田と神崎の物語を小説として再構成しました。
彼らの物語は、ここで終わりではありません。
私は、恋愛物語が「二人が付き合うこと」で終わってしまうのが、少しもったいないと思っています。
現実には、付き合い始めてからの方が、ずっと長い時間が待っているのですから。
本作はここで一度完結しますが、山田と神崎の物語は、これからも続いていきます。
また、二人だけではなく、同じ世界に生きるさまざまな登場人物たちの物語も描いていきたいと思っています。
11月9日(月)19時からは、新作『キラキラ女子と、学級委員長のお眼鏡。』の連載を開始します。
今度の主人公は、高校1年生の小沢千夏。
神崎美穂を、また少し違った角度から見ることのできる物語です。
また、『放課後は、こういう「設定」で! ~異能探偵事件簿~』も、毎週土曜日12時に更新しています。
一つ一つの物語は短くても、それらが積み重なることで、少しずつ世界が広がっていく。
そんなシリーズにしていけたらと思っています。
これからも、『設定』シリーズをよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
なつみ@ダブルクラブ