いつもお世話になっております。茶渋です。
この度は、『放課後☆ルナティック〜居残り〜 第ニ章〜Memories of summer grass〜』をご覧いただきありがとうございました。
先日投稿した第12話をもちまして、第ニ章分の物語は完結となります。
本章では、真綾という幼馴染との再会をきっかけに、今までベールに包まれていた翠の過去が一部明かされることとなりました。
前作、『放課後☆ルナティック』にて、なぜ翠が中学時代に浮いていたのか、人間関係に卑屈だったのか、その原因となる出来事にスポットが当てられる章となりました。
本章の大きな構成要素として、二つの大きな出来事があります。一つはアニソングランプリへの出演、もう一つは真綾との関係です。実はこの二つは、前作のある出来事と対比する関係となっています。
一つ目のアニソングランプリについては、前作のクリスマスイベントがそれにあたります。前作では、紫帆と二人で、紫帆に流されるがままステージに立ちますが、今作ではルナが一人で、そして自分の意思でステージに立つことになりました。
二つ目の真綾との関係については、前作の聡子との関係がそれにあたります。前作では、ルナの存在に疑義を感じた聡子の追及に耐えられず、翠は真実を話してしまいます。一方で今作では、葛藤の末、真綾に対してあくまでも嘘を吐き通します。
この二つの出来事は翠あるいはルナの今後に、少なからず影響を及ぼすこととなります。それが次の章なのか、はたまたもっと先のことになるのかは、今後の投稿をお待ちいただければと思います。
最後に制作に関することを少しお話しします。
実は本章は今年の正月頃にはほぼ完成していたのですが、そのときの展開があまりに暗かったため、半分以上を書き直し、二つのボツ案を経て今回の投稿に至りました。そのため、予定していた投稿時期よりも一ヶ月以上遅れてしまいました。そのボツ案の内容については、いずれ機会があればお話ししたいと思います。
また、本章は翠の過去についての言及がメインだったため、聡子・麻美・千景らの描写が非常に少ない章となりました。次章ではまたこの四人の高校生活にもスポットが当たるお話を予定しておりますので、引き続きご愛顧のほどよろしくお願いします。