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  • @azamonji
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  • 6月23日

    思い出のMMO(9)終

     中立エリアでふらふらしている以上、PvPに遭遇する事はまあまああります。基本的にハイドやグライダーでエリアを越えたり潜ったりして逃げますが、息抜きに視野角に入らない高所で眺めたり、ハイドで近くから眺めたりする時もありました。  客観的に見て、海賊に襲われてるのに駆けつけて来るのは良いけど、サルベージでも海産物の生産でも無いのに海に居たり、海賊が彷徨いてると勢力チャットで警告してくれない、パーティーに空きがあるから申請を飛ばしてもキャンセルして戦闘に参加せず逃げたり死んだりする謎のプレイヤー、でした。  おそらく西のキャラを操作するプレイヤーの一部からは、私は西の勢力を監視しているキャラで今襲われたのは私が密告したからだと思われていた様です。  実際には船への積み込みした居住地やPTに参加しているプレイヤーに東キャラ持ちが多数いましたし、逆にあからさま過ぎて疑って居ない方もいましたが、真っ先に疑いの目を向けられるのは私だった様でした。  「アイツは中身が東の人間だから……」  それほど多くはないですが、そんな事を言われたと又聞きする機会がありました。  キツネさんのリストは更新が止まって数ヶ月、一年、数年と経っていても視覚化されてる残ったプレイヤーの東西入り乱れる状況を知っている為に、又聞きで発言した人を取り巻く関係を思うとなんとも言えないものでした。  自分達のやっていた事が正しいとは言えないものですし、子供の喧嘩の様に相手の気に食わない所を言い合う様な事はしたくない。仮にも「あなたの遠征隊の○○○○さん、東キャラ持ってますよ」や「×××さんは東のキャラが所属してる遠征隊隊員が血盟を結んでる海賊キャラを介して貿易品を〜」なんて言って、身内を疑えと無駄に周りを巻き込むのが面倒だったのもあります。  飽きかストレスか次第にプレイする時間が少なくなった頃、仕事の都合で数ヶ月間か半年間かプレイ出来ない状態になりました。  新種族や新エリアなど全く裏世界の入り口を探せませんでしたし、この機会にもう辞めても良いかなと思い、タヌキさんへSkypeチャットで辞める事と遊んで貰ったお礼をしてアーキエイジを辞めました。  辞める際に、思い出話としていつか話す事は大丈夫ですかと聞いたところ、返ってきたのがメモでも書いた「サ終したら話ても良いよ、自分たちも別ゲーに行って名前変えてるだろうし」です。  でもタヌキさん達はキャラだけ残したり移したりして既に別ゲーに移住してたのでは?とも思った記憶があります。フロムゲーだったりFFだったりモンハンだったり……  私の方は腰を据えてPCでプレイするMMOより携帯電話で遊べるソシャゲとガチャに傾倒していき今に至ります。  女々しく時たまオンライン非表示でログインして眺めてましたがSkypeがサービス終了する数年前にはタヌキさん達はSkypeも使わなくなったようです。  タヌキさん達とはそれっきり会う事はありませんでした。  こうした一〇代から二〇代を過ごした記憶は嫌な事も恥ずかしい事もあっても本当に楽しいものでした。 「色々教えてくれたり巻き込んでだりしてくれて楽しかったです。」 「遊んでくれてありがとうございました」  これで語り残すことはありません。  思い立って勢いだけで書いた物で、アップデートや出来事の時系列が数ヶ月前後ズレてたり記憶違いがある内容で申し訳ありません。  ここまで読んでいただき、ありがとうございました。 (6/24日)追記:記憶違い勘違いの多いあまり中身の無い思い出をつらつらと(9)まで書いて、書き残しが無いと言いながら書き残しがありましたのでおまけで…… ☆扉抜けが修正されてからの新しい抜け方を探したもの。  再現性・所要時間ともに高い短いログアウト・ログインによる扉抜けが修正されて、扉を閉じられた建物の中を入る方法を改めて相談していた時に出た扉抜けの再現性が高いスキル順で上げると<死んだふり><バックフリップ><レビテーション>辺り。  傾斜のある場所に家を建てると出来る隙間や扉に窓に立ち擦り付けたり踊ったりしてめり込ませてスキルを使用すると、体(当たり判定)がラグドール化、回転しながら移動、狭い頭頂部から上へと動く事で抜けられるのでよく使われていた。  <スピードスター>は見えないだけで始点終点間を直立で当たり判定が移動してるので引っ掛かり易く、扉抜けが成功し難かった。  ほぼ無意味だが<レビテーション>と共に図書館IDの動く扉の隙間に巻き込まれる形で入る事は出来た。  騎乗ペットのダッシュ時の前傾姿勢の当たり判定は非ダッシュ時と同じ位置に残ってるのでめり込めない。なので背中を攻撃されると攻撃が少し手間で当たった様に見える。  嘘か本当か中立エリアの住宅地で戦闘中、グライダー:レッドドラゴンの自爆特攻で窓に突っ込み死んだら閉め切った家の中に入ったという話複数のサーバーで囁かれた時あった。出所が謎。  噂が先行した形で何をしようとしたのか知っている人には一目瞭然と、音や残るログで気が付かれず状況の再現が面倒で検証はできなかった。  グランドル平原のNM戦闘範囲の地面にある小岩の凹凸の位置で踏み潰される様に死ぬと地下世界へ抜ける場合がある(死ななくても抜けるが体感的に死んだ方が抜ける)  こういったテクスチャの凹凸で<死んだふり>をしてるキャラを<シューティングスター>で落とせるのではという案もあった。しかし、"デバフ:転倒"は当たり判定が横倒しに一度浮いてから地面に転がる所為か全く落ちなかった。  <死んだふり>単体なら押し込まれたり解除されて立ち上がる位置次第で扉や建物間のテクスチャの隙間から抜けられる場所も多かった。 ☆貿易船の航路 よく船を見かけた航路。 ①イニステール:カオ・ノルド側居住地→ツインクラウン:王城側居住地(崖に横付けしてバックフリップで登る方法) ②イニステール→ソルズリート半島:ホワイトハーバー&リリエット丘陵:北東サイレント海側居住地 ③サンライズ半島:北海岸&マハデビ:マハデビ港方面→ゴールドシー:最北未公開エリア沿い→地獄の沼地:未公開エリア沿い海岸 ④マハデビ&ソングランド:ワンダー海→孤島&ツインクラウン&ロングビーチ *クレセント海側は言わんでもみんな使ってたし…… ⑤各海洋の孤島 ・各海洋内の孤島に血盟権限の家を建てる。 ・血盟を組んでるキャラで血盟権限の家に輸送。 ・東品は血盟西で西へ、西品は血盟東で東へ、血盟海賊は貿易島へ。 *ログの関係上、潜水艇とハイドは使わない方が気が付かれ難かった。タゲ取りキー連打は勘弁。 (そういえば全サーバーが自由島って呼んでたから、わざわざ貿易島って書かなくても正式名称か自由島で良かったかな……) ☆イニステールで見かけた東のタヌキさんは何処へ行ってたか。  マハデビ:マハデビ港周辺と川。グラスランドの虹の原の境にある川。この三箇所の裏世界側から表に抜けられるか調べていた。  砂浜のテクスチャと海面の境の場所は波の処理に巻き込まれる様に裏世界側から表へ抜けられる箇所がある為、波の無い川の水が裏世界の海面と交わる箇所で抜けられないか調べてたとの事。  リリエット丘陵の時も同じく。 *砂浜と海面の交わる場所までに普通の地面のテクスチャがあり、そこへ、マスト、帆の部分が真っ先に引っ掛かる事、船体も砂浜に切り替わる手前で当たり詰まる為に高速艇や貿易船が裏世界を横断して荷運びをする事は無かった様。  仮に可能だったらの話で「他にも裏世界のアレコレを知ってる人がいるはずだからヤバかったね。でも貿易船が地面や崖からドーン!と出て来たら面白いよね」とか笑ってました。
  • 6月22日

    思い出のMMO(8)

     タヌキさん達が居なくなってからも元々ソロ思考な私は改めて何処かの遠征隊に入る事もなく、西と東の大陸をふらふらと周っていました。  時には海中から海賊に襲われてるプレイヤーを見つけ蘇生したら「いや、このまま死亡した方が楽だったんだけど?」と言われたり、またある時には、地獄の沼地へ紛争状態のゴールド平原を横切るユーザーイベントの集団貿易に混ざらずハイドでついて行き、貿易隊列を狙って集まったプレイヤーに狩られるソロ不審者をしたりしながら裏世界の入り口を探していました。  そうして大陸を周る次いでに各エリアの自生素材を採取していたのですが、気がつけば全く採取出来ない日が続いていました。  おおよその自生素材は種を一部の希少なものを除きNPCから購入でき、フィールド上で採取するよりも気候条件を合わせたエリアで栽培する方が多く採取出来ます。そして、希少なものと言ってもNPCが種を販売していないという点で希少であって、高級な素材という訳ではなく熱心に探していたわけではありません。  課金アカウントでは労働力が少し余るのと、入り口を探す次いでにフィールド上の自生素材を回収する程度の事だったので、基本無料化した頃からなのか詳しい時期はわからないのですが、フィールド自生の素材がずっと成長待ちになっていると感じ始めました。  ハスラでNMを眺めてからログアウトしようとしたある日。どうせマップ端ならと冬虫夏草を確認してからログアウトしようと近づいたところ、あと一〇分ほどで採取可能なようだったので側に待機していました。  たかが一〇分でも手持ち無沙汰だった為、全画面からウィンドウ表示に変更してネットニュースを見て時間を待っていたのですが、採取可能なる数秒前、冬虫夏草の目の前にプレイヤーがログインして来てあっという間に採取してログアウトしてしまいました。  初めは「そんな事もあるさ」と気にしていませんでしたが、それが二度、三度と続けば気になって来ました。  フィールドのみ自生している素材は種の入手先として確かに希少ではありますが、使用用途もとい消費先が限られており供給過多になり易く高級ではありません。なので、ここまできっちりと採取場所と時間を管理されていると件の遠征隊の事もありどうしても疑いの目で見てしまいました。  そうして疑いの目でフィールドを巡って見てみると、レベルが一桁や一〇代と諸々のクエスト半ばの筈のキャラクターがフィールドに自生・群生しているアイテムをログインしては採取、採取し切ったら十五分から三〇分待機してログアウトを繰り返していました。  いくら大金にならないとはいえ、これは流石にBOTやマクロの利用で通報しました。しかし、それでも消えては現れてを繰り返す素材待機マンと巡回マン達でした。  そして、この低レベル帯のキャラに注目し始めた時に初期開始地点放置マンに気が付きます。  初期開始地点放置マンはその名の通り、本当にただ開始地点で放置しているだけです。個別チャットで囁いても踊っても一緒に待機しても反応はありません。  その地点に居れば日に数度、新規キャラがログインして通り過ぎていくだけでした。  初めて気が付いたのはグィオニードの森、エルフの開始地点で、そこに三日、四日とメンテナンス明けでも、ただそこにいて何もしていないキャラを通報するか迷い、結局はしないまま立ち去りました。  そして、西と東と周ると同じようにソルズリート半島・虹の原・ホークハントにもそっと離れた位置に放置キャラがいました。  これはもう同じプレイヤーだと思っても、目的がわかりません。ログインや初心者サポートや特典のバフのログやムービー鑑賞終了後に開始キャラへクエスト案内のネズミ花火の様なもの空中で鳴ったりするのみでした。  ふとBサーバーへ移ったタヌキさんにこの様な放置キャラが居ないか聞いてみると、驚くべき事にBサーバーにも居るとの事でした。ますます目的がわかりません。  なにか目的があって四種族の開始地点にいるはずだと私は思っていました。  しかし、一向に何もわからないままの日々が続き無視する事にしました。  ただ極稀に、どちらのサーバーでも初心者を助けてくれるロバに乗った流離の演奏家、クエストの助言(エルフの「ひざまずく」入力やフェレ種族の倒した敵からクエストアイテムが入手出来ない消失バグ)やパーティー申請や遠征隊勧誘のあれこれ、[適性:ロマン]の演奏で辻バフを趣味で行っている親切なプレイヤーが見掛けられる事があり、もしかしたらと思っていましたが、妄想の域を出ない話でした。  仮に放置プレイヤーと辻助けプレイヤーが同じなら、件の遠征隊や素材待機&巡回マンと共に、無料化の良いところ悪いところなのかも知れないと思っていました。  この辺りから黒い砂漠やTree of Saviorなどが始まるまで数年間は個性的な生産系に対人嗜好や海賊プレイヤーが多かったと思います。  無料化以降、金策には当然西と東のキャラを作って貿易をするのが当然で、件の遠征隊の調査で判明した自称東or西にしかキャラを作ってないプレイヤーの東西キャラなどが多くいて、なんとも言えないタブー、暗黙の了解的な空気がありました。  そこへ新しく出たMMOへ移ったり、身の回りの都合等で離れていくプレイヤー、残されて先鋭化していくプレイヤーで分かれてもいたと思います。  幾度のサーバー統合やサーバーの仕様変更などが面倒だったのを抜きにすれば、ソロのプレイヤーに裏切り者の疑惑を貼り付けるプレイヤーがとても面倒だと感じたのもこの辺りからだったかもしれません。  正直、そう言われても仕方なのないプレイヤーだと自覚はありました。
  • 6月20日

    思い出のMMO(7)

     無料化後、暫しメンテナンスの度にRMTやBOTアカウント利用停止のお知らせが掲載されていました。  しかし、件の遠征隊は全くといっていいほど影響がありませんでした。  放置隊員も稀に勢力チャットで特産品の代理作成を呼びかけ、おそらく無関係なプレイヤーに作らせる事もあり、遠征隊と血盟で繋がっているキャラ以外で特産品のステータスに書かれてるキャラの関係の洗い直しと確定に二、三ヶ月と、思いの外時間が掛かった事は否めません。  それでも隊長キャラ等とプレイ時間が被り中の人が居る行動をしている、一人芝居の可能性のない無関係なプレイヤーは弾いてリストを纏め、次は輸送ルート上の複数の中立エリアを同時に平和状態にする操作等を行なっている可能性のBOTキャラと紐付けを……となったところでの大規模BANでした。   合わせて、おそらく韓国版とオープンベータ版から存在してる扉抜けが日本版正式サービス開始から一年程過ぎて修正されたのは、タイミングが良くもあるし悪くもあるし仕方ない。徒労になったが組織図じみた名簿リストや表、ルート図を作ったのは楽しかったなど話をしたと思います。  タイミングが良かったのは、ほぼ貿易キャラの割り出しが終わっていて影響が無い事。  タイミングが悪く仕方ない事だったのは、おそらく住居侵入の瞬間を見られたか、中身のある無関係なプレイヤーの住居に侵入してしまい見られた、もしくは簡単なグリッチな為に他のプレイヤーも行っていた可能性のある事。同時期に「中立エリアで住居内に放置していたのに攻撃されて死亡していた」「気が付いたら女神像の所に居た」と声を上げる生産系プレイヤーがいて、視野範囲内でも住居越しにターゲットは出来ないのに攻撃された事への疑問の声が上がっていたからでした。  住居壁越しにターゲットを取る方法は存在していて、 ・ノンターゲットで範囲攻撃を当てる。 ・キャラやペットを壁に体をめり込ませ、ノンターゲットでも使用可能で攻撃判定のある攻撃を当てる。 以上等の方法で攻撃が当たると戦闘状態とヘイト判定で画面にステータスバーが表示される、など戦闘系のログが残る方法でタブ設定をしていれば何をされたのかわかり、知っている人は知っている方法でした。  その点、扉抜けはログアウトとログインの履歴しか残らず、グリッチの存在を知らなければ何をしているのかわからない方法でした。  なので、この住居内で殺されてしまったプレイヤーの通報とPvPプレイヤー達の間でも本当に扉抜けが広まっていた可能性と、そもそものプレイヤーのプライバシーの保護の為により修正されたのだと思っています。  二週間ほど中立エリアの調査と監視をしたところBOTは消えた様で中立エリアが同時に平和になる事はほぼ無くなっていました。  しかし、残念ながら件の遠征隊はまたしても影響が無く健在でした。  アカウントが停止されても、誤BANの可能性も考えキャラクターデータの削除までは行われません。  キャラクターデータが残っているなら、利用停止によりプレイ出来なくなり放置され、税金未納により保護が無くなり破壊されるまで存在します。  そして件の遠征隊にはこれが起きませんでした。つまりBAN対象外でした。  これが件の遠征隊とBOTが無関係だったという証明であるとはとても思えませんでした。  けれども、調べた結果は件の遠征隊のプレイはゲーム内のシステムを逸脱していません。これにBOTが絡めばというだけです。  移動マクロも、騎乗ペットの育成でひたすらに旋回し続ける育成法などで見逃されてる面もありました。  稼いでるからといって悪魔の証明を迫る事は出来ません。  それに週三〇〇〇金以上稼ぐというのも、ひとりでは無く三〇人の遠征隊としては十分にあり得る稼ぎである為です。  あくまで「直接ゲーム内の通貨やアイテムを獲得したBOT」がBANされたのみで、証明の難しい間接的に利益を獲得していたアカウントは対象外でした。  この事実にキツネさんはAサーバーでプレイを続ける事に思うところが出来てしまい「暫くこっちでプレイしたくない」とタヌキさんと一緒にウシさんとライオンさんのいるBサーバーへ移ってしまいました。  調査期間中に新たなNMやIDが実装され、タヌキさん達がBサーバー側でパーティを組んで遊ぶ事の増えてるタイミングだったのも関係していたと思います。  タヌキさんからは、私にも今のアカウントを残して新アカウントでのBサーバーを始めないかと誘われましたが、優しいタヌキさん達への遠慮というのか恥ずかしさからなのか、謎のコミュ障を発揮して断ってしまい私はAサーバーへ残りました。  その後、元のタヌキさんと二人だけのSkypeグループへ戻り、再び座標のやり取りや新しい扉抜けや抜けられる場所を探したりしている中で出会ったのが、希少素材採取待機マンと初期開始地点放置マンになります。
  • 6月19日

    思い出のMMO(6)

     アーキエイジが月額課金制から基本無料制になり、労働力(全ての生産系コンテンツで消費するポイント。アカウント内のキャラで共有)の回復仕様が差別化されました。  月・週・日別に利用期間の別れた有料パスを購入したアカウント(通称:課金アカウント)は、パスに定められた期間中ゲームにログインせずとも労働力が回復する。していないアカウント(通称:無課金又は無料アカウント)はログインしている間は労働力が回復する。そういうものに変わりました。  月額課金制だけだった時は、月額料金を払いプレイ目的が同じ人や協力してくれる人を三〇人集めた遠征隊、それ自体が珍しいものでした。  勢力チャットでよく喋る。大陸内外の集団貿易を非公式イベントとして率先して行う。戦闘デイリーで音頭を取る。戦争や対人コンテンツに良く参加する。  そういった目立つ人もしくは遠征隊以外は、コンパクトに数名の友人達だけでサブキャラを遠征隊に入れてアイテムの共有利用目的など、三〇人フルメンバーで集まっていない遠征隊は多くありました。  三〇人集める事がゲーム内で必要なコンテンツは少なく、絶対の条件ではありません。  集まれば良い。集まらなくとも良い。そんな空気感でした。 (週商一〇〇〇金の貿易商を名乗る遠征隊や少数精鋭を謳い彷徨い歩くPvP主体遠征隊、海賊堕ちを嫌がって装備リクルートするキャラデリPKなど色々は割愛します)  それが基本無料化、アカウントとキャラが作り放題となり、隊員枠の空いている遠征隊などではとりあえず定員を埋める為にキャラを作り入隊させる様になりました。  そんな中で生まれたのが、一人の人間が三〇人のキャラで組んだ一人遠征隊です。  件の遠征隊の隊員が二、三人ずつ一日交代でログインし続けてるのは、無料アカウントの労働力一四四〇ポイントを全回復させる為の放置、貿易品の運搬というのがキツネさんの予想でした。 五分毎に五ポイント回復(一分 = 一ポイント) 六〇(分) × 二十四(時間) = 一四四〇ポイント ※課金アカウントは五分毎に一〇ポイントで回復量二倍。 ・製作品と個数で製作者の消費労働。 ・必要素材の採取量と消費労働力。 ・生産地と保管居住地のおおよそのルートと移動時間。 ・消滅時間から逆算した仮の制作日。(メンテナンス明けや置き直しの可能性)  これら以外にも少し調査と監視を行いタイムスケジュール化して、中立エリアの戦争サイクルとBOTの動きと照らし合わせ通報するのがキツネさんの考えで、各エリアを回って関係するキャラを調べるのがタヌキさんと私の役割でした。  各サーバーの遠征隊と海賊のプレイヤーはアーキエイジ公式ページに掲載されています。しかし、そのメンバー表に載っていないキャラクター名が上がっていて、どうやら血盟システムを利用しているキャラの様でした。  血盟システムの住居に引き篭もって出てこないキャラを調べる方法として、敵対勢力のキャラやPKキャラを用意して攻撃する事をしなくても調べられる、とタヌキさんが教えてくれたのが住居の扉をすり抜ける方法(以下、扉抜け)です。  この扉抜けは驚くほど簡単で「ただ扉の正面になる様に立ち」「一度ログアウトして再びログインをしたら即前進入力キーを押したままにする」というものでした。  仕組みとしては、当たり判定と描画の読み込み順が関係しており、 ログイン→地面→地面に接触してる固定オブジェクト→キャラクター→可動オブジェクト のようになっていたそうで、可動オブジェクトの扉や窓の判定を読み込む前にキャラを操作して住居の中へ移動が出来る、というものでした。  一年近くプレイして初めてここまで簡単な方法があると知った時は思わず笑うしか反応が出来ませんでした。  これを利用して血盟権限の住居へ侵入し、放置されているキャラクターを調べていきました。  こういった物を調べていくと、次第に西と東の一人遠征隊同士で貿易品の交換をしている事がわかって来ました。  中には血盟権限の海賊キャラの住居を経由していたりなど、まだゲーム内のシステムを利用出来る範囲で利用しているとはいえ、キャラ数だけでいえば八〇キャラ以上、最低でも週三〇〇〇金以上を稼いでいてやりたい放題でした。  ただ、本当にこれだけやってもシステムで認められている遊び方です。  二、三ヶ月ほど掛かった調査も、残すは中立エリアで活動しているだろうBOTキャラグループを調べてタイムスケジュール化し照らし合わせて「BOT利用により過剰なゲーム内通貨を獲得している」と運営に通報すればほぼBANは確実ではないか、という段階まで来たところ、ある日のメンテナンス明けに「大量のBOTアカウントを利用停止にした」と同時に「オブジェクトの読み込みを調整した」と公式ページのお知らせに掲載されていました。
  • 6月18日

    思い出のMMO(5)

     メールを送る際、同一視していた西と東で見かけた二人のタヌキさんにメールを送っていて、西のタヌキさんから返信が来たとわかった時は想像が当たったことへの喜びか、返信が来たことへの喜びか、興奮して顔に血が集まっていたのを覚えています。  お互い都合の良い時間に合わせ始めた通話でタヌキさんは、まるで進路相談で話す先生を彷彿とさせる少しだけ諭す様な口調でした。 「同一人物か確定していないのに複数のプレイヤーに手紙を送るのはやめた方がいい」 「何かしらゲーム内の利益を求めてのプレイでは無い」 「貿易品の流通情報の収集が目的」 「運営に通報して修正されても良い。仕方がない」 「他の裏世界へ抜けるポイントは教えられない」 「有ると思うなら自分で探す事も楽しみ」 「ヒントは動きの多い大きいモーションやスキルや凹凸や継ぎ目の多い場所」 「タヌキ系キャラは探索用サブキャラ。メインは別」 「同じ事したいならサブキャラでやって遠征隊に迷惑かけない様にした方が良い」 「今後、ゲーム内で追いかけたり話しかけたりはしない。広めないで欲しい」 「守れるならこの通話グループを残して相手が出来る」 「仮に見つけたポイントは六分儀の座標で[E⚪︎"×"△",S⚪︎"×"△"]のエリア名と△だけチャットに書いて送ってくれればこちらは×を返す、ほぼ合っていればお互い⚪︎は判るからこれ以上はお互い書かない」 「知らないエリアの場所なら知らないと言う」 など、助言や説明を貰いました。  この通話の数日後、後先考えずに遠征隊を辞めてタヌキさんを驚かし呆れさせるの事も含め、ゲーム内外での行動が自分でも子供っぽくネット初心者丸出しだったと思います。  月額課金制で初期キャラクタースロット二枠、数百円で有料追加一枠。計三枠。  タヌキさんの説明を受けて、私はむしろメインで動かしてたキャラを探索用に残りを西と東の貿易用キャラとしてしまいました。  そして、不審な行動やアカウントBANで遠征隊へ迷惑を掛けない様に遠征隊除隊。  裏世界の入り口を探す旅を始めました。 > ↓ < ### 次の矢印まで時系列が飛びます ###  そこから約二年ほど、ちょっとした雑談と座標の△と×のやり取りをした場所で覚えている箇所は以下の場所だったはずです。 *西大陸 ・リリエット丘陵:トロックスク山未公開エリア ・グィオニードの森:魂の安息所北&ボーンプレイス:ドラゴンティア湖 ・ロングビーチ:妖精の帳 *東大陸 ・イニステール:蜃気楼の丘崖未公開エリア ・ソングランド:リュート港からワンダー海沖海底 ・サンライズ半島:スピリット高原崖 *海洋 ・ゴールドシー&ワンダー海:狭間付近の孤島海底 ・サイレント海:西大陸寄りの孤島海底 ・フリーダムロード:西と東大陸キャラ復活地点間の海底 ・グロウル島:NM海賊船が停泊してる桟橋根元  海沿いや未公開エリアのそばが多い点からわかる様に、総じて海底と大陸のテクスチャの継ぎ目が雑だなと感じました。  例としては、海底から這うように上がる途中で見えない壁に当たり海上へ上がれなかったりと、裏世界へ抜けられなくともおかしな地形は多々ありました。    残りのエリアは、壁や床を抜けても更に見えない壁と床が存在して裏世界を眺めるだけだったり、NMの攻撃に巻き込まれたり、樹木の成長に巻き込まれたり、モーション付き家具の設置と操作で抜けられたり……  特に、住居の庭に特定の家具を設置する事で下に抜けられるのは土地代が掛かる事を抜きにすれば大変簡単で、住居扉が通り抜けられ難くなってからは既に構えていた拠点周りを観るのに重宝したそうでした。 > ↑ < ### ここまで 閑話休題 ###  大陸のあちこちで壁や屋根に体を押し付けたり踊ったり寝たりと、可笑しなことをしていれば話しかけられたり通報しますと言われたりする事がありましたが。あまり注目自体はされて無かったと思います。  なにせサービス開始から一年近くの経てば勢力チャットなどで「グィオニードの森の大樹の門」「ツインクラウンのコロッセオ」「マハデビの王墓IDの扉向こう側」「オーステラの劇場床下」などへ入った抜けたと声をあげるプレイヤーも多数いて、そういう遊びとして暗黙の了解的に黙っているプレイヤーは多かった様です。  知っていて黙っている。その最もなプレイヤーは海賊プレイヤーで、フリーダムロードでは海賊キャラが既に裏世界側に入っていた時は驚きました。  思わずSkypeチャットでタヌキさんに聞いてしまうほどで、それはタヌキさんも既に知っており各大陸の遠征隊でも何処かに居るとは思っているし、外側で待つか内側で待つかの違いしかなく自分達と同じ穴の狢で通報は出来ないのだから無視してあげてと聞いて「(流石に妨害目的で貿易島の裏世界で監視待機は害悪が過ぎるのでは……?)」と思いちょっとだけ納得が出来ませんでした。  こういった内容でSkypeでやり取りを始めて数ヶ月経ち、年を越してアーキエイジのプレイが月額課金制から基本無料化になった頃、タヌキさんから「とある遠征隊の貿易品の流れを調べるのを手伝ってもらえないか」と連絡が来て、私は「自分に出来る事ならばやります」と、タヌキさんにお願いをされる位には信用されたと喜んで返事をしました。  タヌキさんから「詳しい理由は別のグループで話す」と招かれたSkypeのグループは私を抜いて、タヌキさん(仮名)、キツネさん(仮名)、ウシさん(仮名)、ライオンさん(仮名)の四人グループでした。  タヌキさん、キツネさんは私と同じ正式サービス開始組でAサーバー(仮名)。ウシさん、ライオンさんの二人は無料化後の別Bサーバー(仮名)。タヌキさんとキツネさんは労働力が無くなったらBサーバーへ行って四人でIDを回ったり貿易品を運んだり遊ぶ事もあるとの事でした。  そして詳しい理由は、貿易メインでプレイしてるキツネさんが怪しいプレイヤーがいるので調べたい、と言ったからでした。 「最近、常に貿易品を運んでるキャラがいる」 「作り溜めしてるにしても三〇〇個近く納品してる個人が気になる」 「PvP好きプレイヤー達は誰も戦って無いのに紛争状態が進んでる時がある」 「タイムスケジュール的に明らかに大陸間の紛争・戦争・平和のサイクルを合わせてログインと納品してる」 「三〇人遠征隊だけど隊員は代わる代わる二、三人ずつ一日中ログインしてるのに、隊長はデイリーか特産品関連の時しかログインしない」 「勢力チャットで自我が出るのが隊長だけ」 と言う話だったはずです。  こうしてほぼ中身が隊長一人の遠征隊が不正にBOTとマクロ利用をしてないか調べるのを目的として、タヌキさんからは簡単な住居扉すり抜け方法を、キツネさんからは確認出来てる西大陸遠征隊キャラの居住リストと貿易品産地・製作者を教えてもらい手伝う事になりました。 ※通報乱発は危険だから、事前調査という事でした。(棚上げ)(不正利用してないから)(極厚の面の皮) ※この時点でたぶんタヌキさんもキツネさんもアカウントを三つ以上、最低六キャラ以上使ってたんですよね……
    • 1件のいいね
  • 6月17日

    思い出のMMO(4)

     何かの拍子に地面をすり抜けて落ちてしまい西大陸勢力チャットや遠征隊チャットで助けを求める声が上がる。そういう事があるのでアーキエイジ内でも裏世界や地下世界と称される場所が有るという事は知っていました。  この裏世界へ自由に出入り出来る場所を見つけた瞬間、以前にあの滝で遭遇したプレイヤーとイニステールのプレイヤーが同一人物だと確信を持ち、そして何をしていたのかを理解しました。  この事に私は子供が人気のない空き家を見つけ秘密基地として遊ぶ事を決めた時の様な気持ちの高揚や期待を抱き、裏世界へ進みました。  いくら期待していても裏世界は動画投稿サイトやSNS等に挙げられている動画や画像の様に地上が透けて見えるだけの世界です。左を見れば古代の森の湖畔、右を見ればカオ・ノルドや居住地、前に見れば遠くにイニステール中央居住地、地面に置かれたオブジェクトが浮かんで見えています。  既にログを見てから約三〇分は経過しておりそばにはプレイヤーの影はありません。  ログにあった様に高速艇で何処へ行ったのか想像ができませんでしたが、とりあえずマップの端で地上に人が居る方へ、カオ・ノルドとその居住地の方へ向かいました。  裏世界で初めに向かったカオ・ノルドは、海上からでは貿易品交換NPCや他のNPC達の判定距離外の為に話しかけられず、特に何も問題無い様に見えるのですが、居住地の下と共に問題がありました。  海上からあまり離れて無い為に、地上のプレイヤーをターゲットと遠距離攻撃が可能な距離だったからです。  他にも居住地のサイレント海側の砂浜に泊めた船から貿易品を運び込む様子や、カオ・ノルドへ出入りする船も透過して眺められるポイントでした。  この時、広めてはいけない事を知ってしまったと、そして、裏世界の入り口が他にもあるのではないかと私はさらに興奮と期待をしていました。  今、カオ・ノルド居住地の下にはタヌキさんはいません。  なら他にも公言出来ない場所へ高速艇で向かったのだろうと、それを自分も見てみたいと、想像と野次馬心を膨らませて裏世界をイニステールからソングランドへ崖沿いに移動する事に決めました。  ただ、簡潔に書いて仕舞えば、その日はイニステールの出入り口を見つけた以外は何も得られませんでした。  ソングランド→マハデビ→サンライズ半島→虹の原と崖沿い海沿いを移動しましたが、地上と裏世界の海上では大きく高低差がありカオ・ノルド居住地ほど問題のある場所はありませんでした。  その為、ロカのチェス駒、タイガースバイン、グラスランド、ハリハララヤ廃墟、ハスラへは行かず自宅へ転移で戻る事にしました。  たとえ興奮と期待が空振りして不完全燃焼でも本来は想定されてない遊びなのだから自業自得だったのですが、もっと知りたい欲求の勢いに任せてタヌキさんへゲーム内の手紙を送ってしまいました。  内容は「何を目的としてこういったプレイをしているのか」と「誰にも広めないから教えて貰えないか」的な事を書いたはずです。  今に思えば我儘な子供が遊びに混ぜて欲しがる様な内容で、無視されてもおかしくない内容だったはずです。  そして、次の日にログインした時、タヌキさんから「広める気が無いならそのまま広めないようにして下さい」と「詳しくはゲーム外で話をしましょう」といった内容とSkype IDが書かれた返信が届いていました。
  • 6月16日

    思い出のMMO(メモ書き)

    なんで書いてるの?書いて良いの? そんな疑問が浮かぶと思うのでメモ書きとして…… ・私がゲーム内のドロドロとした事に関わるのに疲れて辞める時「サ終したら話ても良いよ、自分たちも別ゲーに行って名前変えてるだろうし」と言われてる。 ・タヌキさん(仮名)とキツネさん(仮名) ・skypeに招待されてゆる〜いお口チャックのお約束(各大陸のテクスチャ抜けるポイントと建物のすり抜け法) ・希少素材湧き待機マンと各種族開始地点待機マン ・今だから明かせる存在というか、噂程度はあった組織?というか…… BOT使用で闘争状態をコントロールする週間推定貿易収入3000金一人遠征隊 とか思い出を書けたら良いなと思ってます。
    • 1件のいいね
  • 6月16日

    思い出のMMO(3)

     謎のプレイヤーが姿を消した後、名前はログに残っていたのでフレンド名簿に登録。(相手プレイヤーへ通知も承諾も無しに登録可能。戦闘頻度の多い敵対勢力やPK、同勢力でも不審なプレイヤーのログイン状況の把握と注意をする為に登録しておく様に遠征隊で周知されてました)結局、海沿いは諦めてホワイトフォレストのマップ上付近、十字路を北へボーンプレイス方面へ進んだ先にある居住地で特産品用の木を育て伐採する木樵をする事にしました。  せこせこと樹木を育てては切って貿易、空いた時間は変わらず放浪して脱税植林を見つけては切って、遠征隊主導のネームドモンスター(以下、NM)討伐やインスタンスダンジョン(以下、ID)巡りや釣りイベント、潜水艇でより長い時間海底で過ごしたりに旧大陸の領土戦の野次馬なんかしていました。  そして、再びタヌキさんと遭遇したのは案外早く、一ヶ月と経たずにハロウィンかクリスマスイベントの時期だったと思います。 (住居扉すり抜け修正がされたのがエアナード図書館の追加あたり、一周年かそこら辺りのはずで、再会したのは夏と春より前だった、年越し前だったはず……と時期がうろ覚え)  ホワイトフォレストからリリエット丘陵へ、タヌキさんと遭遇した川の先にあるサイレント海に面した海岸へ抜けて貿易商NPCのいる貿易島や東大陸のイニステールへ貿易品をひとりでピストン輸送貿易(八個だけ積載)をしていた時、往復三回目のイニステール港(以下、カオ・ノルド)目前で三人の東大陸プレイヤーの妨害に遭遇。二人で貿易船を用いてバリケードを作り進行を妨害、もう一人は船上に乗り込み踊って挑発(操舵権スキルの発動忘れ待ち)をされ、荷をひとつずつ担ぎ泳いで納品する事も出来なくもない距離ですが、船から離れてる間にギリ平和状態エリアの地点から船を海洋へ押し出されると集まり始めた東大陸プレイヤーに襲われる状態でした。  そして悩む間も無く三分と掛からずに六対一の逃げ場の無い挟み撃ちにされてしまった私は可能な限り納品して逃げる事にしました。  三つ目を納品後辺りで押す船が小型帆船になり錨を降ろしてもゴリゴリと海洋へ押し出されていたので、四つ目を背負ったら半分を諦めて船を消して逃げました。もし、貿易品二十個フル積載の貿易船ならもっと被害が出てたでしょう。これがあるから平和状態でもソロ貿易で貿易船からは辞めとけと、双方の勢力にキャラを作り前日に運び込む土地を確保して貿易しろ言われてるもの納得出来る話でした。  折角の東大陸、イニステールから古代の森にロカのチェス駒、山脈伝にロカID付近からハリハララヤ廃墟マップ上部居住地、高低差からそのままハスラへと道無き道を移動して道中の脱税植樹や菜園を刈り、フィールドのアイテムを拾ったり、タイミングが合えばNM討伐を眺めたりしてから山伝いにハリハララヤ廃墟北居住地→ロカのチェス駒→ホークハント→タイガースバイン→虹の原沿いからマハデビ港へまた道無き道を……と数ヶ月で遭遇した敵対勢力を問答無用でキルするプレイヤーを警戒した散歩をしようと考え、イニステールから古代の森へ海沿いを移動していた所で、ログに見た事がある様なプレイヤー名が流れました。 ["ヒガシイチ タヌキ"が高速艇を召喚]  カオ・ノルドと居住地付近以外のマップ上部の海洋エリアは未公開エリアで何もありません。 たまにその辺りの海を眺めていると侵入して戻れなくなった船や貿易品が浮かんでいる事がある程度です。  また何かやっている人がいる、と興味本意で海を覗いても誰も居ません。しかしログはそこにあります。表示されたプレイヤー名をフレンド名簿に登録、ログインしている事と冥府の石で転移したログは無い事を確認するとまだ近くに居ると私は考えました。  海中に居て見えないのかもと思い切って飛び込みカオ・ノルド居住地方面まで泳いでも海上にも海中にも誰も居ません。  なんとなく、ボーンプレイスとグィオニードの森境やゴールドシーのマップ最西南の丘、道が存在しないのに存在する意味深なガゼボなど未公開エリアそばや越えた先にある物がないか、古代の森の泉にある水中洞窟の様な物等がないか、期待を膨らませて元来た崖沿いへキャラクターを擦り付けながら潜り戻りました。  そして、一瞬だけ未公開エリアを通り越して存在する崖の凹みにソレはありました。  東大陸のマップ下、テクスチャの向こう側、裏世界へ潜り込む穴が存在していました。
  • 6月15日

    思い出のMMO(2)

     嘘か真か、週間収入一〇〇〇金以上を謳い貿易商を名乗る遠征隊の猛者達に比べ、稼ぐ事へのモチベーションが小さい私はとりあえず西に東に海を潜り大陸を跨いで放浪したついでに集めていた冬虫夏草などや鉱石類を遠征隊へ売り、即金を手にして居住地探しを始めました。  今まで通り海底を眺めたり採取しに行くグロウル島(以下、海賊島)やフリーダムロード(以下、貿易島)へ船を出せる海岸近くも良いかなと、ゴールドシー、ワンダー海、クレセント海と海沿いを彷徨っていましたが、どこも畑一枚置けない程度に埋まっていました。  ヌイア大陸(以下、西大陸)やハリハラ大陸(以下、東大陸)の海沿いの居住地は貿易島やお互いの大陸への中継点、荷置き場所として利用しているプレイヤーも多く、私はソルズリート半島側からリリエット丘陵側へ山を越えて直ぐあるサイレント海沿いの居住地をグライダーで上空から確認した後、ホワイトフォレストのマップ北にある居住地へそのまま飛びながら移動する為に山賊砦(もしくは盗賊、うろ覚え)へ続く道を逸れて山頂へ歩いていました。  そして、山頂付近で自勢力の戦闘系タブが急に動き始めました。 (アーキエイジは西大陸と東大陸の種族で国家間戦争をしている設定でPK&PvPがコンテンツとして認められているゲームであり、MMOに馴染みのある方は当然知っている、敵味方の使用したアイテムやスキル、バフ・デバフを表示する為に画面上にタブの分割表示をする事が出来るゲームです)  最初は初心者の山賊砦の攻略が始まったのかと気にしていませんでしたが、グライダーで飛び立ち目的の居住地へ視点を下げると、山間を流れ海へと続く川の終端、小さな滝の様な形状になってる場所にプレイヤーと乗り物の姿が見えました。  それは移動系のスキル《スピードスター》や《バックフリップ》を滝に向かって何度も使用したり、農業用トラクターに銛を刺して引っ張って来た転覆した高速艇を擦り付けているというものでした。  姿を見つけた後にグライダーを旋回させて上から眺めていると、ひたすら滝に向かってスキルを使い続けたり、トラクターで引っ張り揚げた様にも吊り下げた様にも見えるひっくり返った船に乗ったり降りたりしていて「(うわぁ、変な事してるなぁ)」と思いました。  その時は関わるつもりは無かったですが、目的の居住地に空き地がない事と旋回して眺めた為にグライダーの高度と展開時間が少なくなった事により、山伝に移動せずに地上に降りて馬で移動した方が良くなったので、居住地と川を挟んで反対の山賊砦側の道、滝の側へ降りたところ、そのプレイヤーは無言で乗り物を消しログアウトしてしまいました。  これがグリッチプレイヤー"ニシニ タヌキ"(仮名)(以降、タヌキ)さんと私の初遭遇でした。
  • 6月14日

    思い出のMMO(1)

    作品 : 流行りのVRMMOで闇医者ロールプレイしてたら人気配信者に晒されました 作者 : りょ様 話 : イツヒの家営業中!! リンク : https://kakuyomu.jp/works/16818023213297869012/episodes/2912051601878232789 の感想で書いたとあるMMORPGについてぼかしたけど書きたくなって……  今はもうサ終した十数年前のMMOでアーキエイジっていうやつですね。  非テスターの正式サービス開始組で始めの三ヶ月位は遠征隊にも所属してわちゃわちゃしたのが楽しかったです。  ただ自分のプレイスタイルが放浪者かつ夢想家的なもので、生産も対人もPvEもそっちのけで大陸を彷徨いて景色を眺めるのが殆どでした。  ひたすら海に潜り、山を登り、空を飛び、モンスターとフィールドの関係や地形設定に想いを馳せる。たまにフィールドレイドを遠巻きに観戦したり特産品の生産や馬や車で貿易してる風景を眺めたり、共に何かを達成するよりもそれを眺める方が好き、良く言えばスポーツ観戦とも悪く言えば野次馬とも言えるプレイスタイルでした。  メインストーリークエストが終わり「何もかも全部、旧大陸に居るヤツが悪いんやで?」からアップデートで旧大陸が解放。レベルキャップも上がり「ほな倒し行こか?」となるのが発表された辺りでこんな放浪者スタイルでは当然、他のプレイヤー達と装備やレベルの差が開いていくのはわかっていました(旧大陸インスタンスダンジョンのボスを倒す際の演出でストーリーの一部がわかる形)。なので拠点を構え金策をする事にしたんです。  当時大陸内貿易では東大陸が儲かるバランスでしたが、先行サービス開始されているお隣の国版の事前情報無しで始めたのと、まだ癖が真っ当で西大陸の人種:男ヌイアンでキャラを作っていた為に西大陸側で拠点候補を探す事になりました。  三ヶ月も経つとセーフエリアかつ海岸に面する土地はほぼ空いておらずフィールドチャットに土地売ります系なども流れてる時期で、どうしようか、どこにしようか、と思いつつとりあえず彷徨いていました。  そこで変なログを拾ったといいますか、変人を見つけたといいますか……  出逢ってしまったんですよ。その後数年に渡り影響を受ける事になる"グリッチプレイヤー"に。 ※ Skypeチャットの内容とか地下世界すり抜けルートとか扉すり抜け修正後の代理方法談義とか思い出しながら纏めるので、続きはまた日を改めて書きます。  ちなみに先の感想で書いた放置キャラの中の人とグリッチプレイヤーの方は別人でした。  なんで知ってるかも含めて後日……  
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