アルマイルさん。
まだ二十代半ばだけど、貴族社会では十分に生き遅れなのでかなり焦っている。
しかし何をしでかすかわからない&とてつもない実力と権力を持った女に寄り付く男は、まともじゃない奴が大半で―――彼女のお眼鏡に叶う者はまだ出てきていない様子。
唯一面白そうだと思った男は、既婚者だし妻には先立たれてるしで気まずいから、そんな話題を自分から振るわけにもいかず、結局生き遅れベイベー。
華も咲き誇る二十代も折り返した彼女が見出だした希望は、若返りor老化を停止させる魔術だとか。
遥か昔、伝承に残る魔術にそれっぽいのがあるらしい。
王城襲撃後の二年間は、それも含めて死ぬ気で魔術を鍛えたとさ。
めでたしめでた―――
「いやこれっぽっちもめでたくないねん!?」