真っ白だった羊の執事はもういません。そこにいるのは全身真っ黒な毛に覆われた黒羊の執事でした。
「さぁぼっちゃま、私は羊のような甘いことはいいませんよ。まずは歯磨きです。私がしてさしあげましょう」
黒羊はぼっちゃまの口を開くとゴシゴシと洗い始めました。ぼっちゃま黒羊にしっかりとつかまれているので逃げることができません。
「さて、次は朝食です。おやおや、ぼっちゃまご飯がもうありません。お庭にプチトマトが沢山なっていたので、それをいただきましょう。はいどんどん、はいどんどん」
ぼっちゃま、これまた口いっぱいにプチトマトを詰められ、黒執事から逃げれません。
「では学校にまいりましょう」
そう言って黒羊はぼっちゃまを学校まで引きずっていきました。