新作を投稿しました。
「この国は、あと六・一ヶ月で潰れます
── 異世界に召喚された経理担当者の財政再建記」
異世界召喚ものですが、呼ばれたのは勇者ではなく経理担当者です。
主人公は剣も魔法も使えません。やるのは、借用証書の利率を掛けて足すことだけです。
書くにあたって、自分にいくつか縛りを課しました。
ひとつ。「深刻な財政危機」と書かない。
歳入1,150,000グルデ、歳出1,610,000グルデ、債務4,280,000グルデ。
数字を先に全部決めて、そこから逸れないように書いています。
パン1斤が銅貨1枚、日雇いの日当が銅貨10枚。物価も先に決めました。
読者の方が電卓を叩いても、たぶん合うはずです。
ふたつ。都合よく解決させない。
改革というのは必ず誰かの取り分を奪う行為なので、反対する人が出ます。
そして彼らの言い分にも、だいたい理があります。
主人公が正しいことを言えば通る、という話にはなりません。
みっつ。地味であることから逃げない。
派手な逆転劇は書けません。帳簿の数字が動いていくところを
面白いと思っていただける方に向けて書いています。
ざまぁはありません。チートもありません。
そういう話が読みたい方には向かないと思います。
なお中盤に、飢餓を扱う章があります。
残酷な描写ありに設定していますので、苦手な方はご注意ください。