• SF
  • 異世界ファンタジー

文学作品

 企画に参加したので、自分が思う文学作品をいくつかあげたいと思います。
 最初の入り口は「人間失格」太宰治さんの作品で、自分がこうありたいと思う理想の自分と、自分の中にある人としての欲望が葛藤していく様が主に書かれています。特徴的なのが、文体。まるで日記のような、けれども起承転結も感情移入も全て完璧で、読み手に読む意欲を掻き立てていく。不思議な作品です。
 勉強のために色んな本を読んだ中で、「雪闇」藤沢周さんの小説、新潟出身で東京の不動産屋で働く男が、故郷の新潟の地上げをしにいく話です。相手を自殺に追い込むようなやり方に嫌気が差していて、そんな彼を上司が出身地に行かせる。地上げするはずのビルの中で、自分がかつて情熱を注いだ三味線を弾き、自分がどうあるべきなのか葛藤する。・・こういう話が好きなのかな?
 長くなるのもあれなので最後に、「しゃぼん玉」乃南アサさんです。スクーターで引ったくりを繰り返す青年が、ある日相手を怪我させてしまい、自責の念に追われて逃げた先で、自分を息子と勘違いした老婆と出会い、人の温もりを思い出しながら自分が今までしてきたこと、怪我をさせた相手の事を悔やむ。
 パッと思いついたので3冊しかなく申し訳ありません。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する