【甥っ子】
妹には二人子供がいますが、どちらも女の子。友樹くんに感してはうちの兄弟の末弟が幼かった頃のイメージを主に反映していると思います。けっこう歳が離れているので溺愛していました。
作中では、もう少し活躍させてあげたかった。キャラが増えたのでなかなかスポットを当てられず。
【市役所と公園】
シーズン1編で書き忘れたのでこちらで。自分が住んでいる市のそれをイメージしています。ただ、市役所の中やお仕事に詳しいわけではないので、そのへんはふんわり。親戚が二人も勤めているのに良く知りません。おじさんの部下達は某サーバ○ト・サー○スをイメージ。
最近になってようやく気付いたのですが、豪鉄さんは市役所勤務の従兄のイメージが強く反映されているようです。
【中学校】
歩美ちゃんの通っている中学校もやはり母校のイメージなのでセーラー服です。僕が通っていた当時は古い木造校舎であちこち隙間だらけ。冬は地獄でした。
何年か前に建て替えられて今の生徒達は快適そうです。歩美ちゃんは新築の校舎ということで。あの木造だと可哀想ですから。おじさん達の世代は隙間風に鍛えられたと思います。
【DVD】
姪っ子達には誕生日やクリスマスのプレゼントとして何度かDVDやBDを贈っています。おもちゃだと「多すぎて邪魔」と妹が言うし、ケーキも妹が自作してしまうので、どうしても絵本とかDVDとかそのへんのコンパクトなものになりがちです。今年はどうしようかな。以前それぞれの誕生日に贈ったトイカメラは割と喜んでもらえました。
【サムライスター】
従姉の家の長男に昔「てっさいが! てっさいが!」とローキックされまくったことを思い出して、友樹くんが五歳くらいのヤンチャボウズというパターンも考えていました。
そのパターンではサムブラックの正体だと思い込まれた豪鉄さんが夢を壊さないため悪戦苦闘する予定でした。和製ジングルオールザウェイ。
【女装】
弟にさせたことはありませんが、文化祭で自らがさせられたことならあります。女子の先輩のスカートを借りた時に「ウエストがめっちゃゆるい」と言ったらビンタされました。
【お風呂】
おじさんは勝てないの執筆と推敲の三割は入浴中でした。スマホで。
【木村少年】
特にモデルはいないんですが、強いて言うならギャルゲーの主人公になりハーレムを築く才能があるのにどこまでも歩美ちゃん一筋な若者です。
最初は男同士だと思って友達になったのに、後から女子だとわかったことでギャップにやられたパターンだと僕が嬉しい。
後のオリンピックでは技術、パワー、スピード、スタミナなどに突出した部分はありませんが、メンタルが強すぎて日本代表に選ばれました。
決勝戦直前に「金メダルを取れたら結婚してくれ!」とプロポーズ。でも「それだと金メダル取ったら絶対結婚しなくちゃいけないみたいじゃん!?」と断られて玉砕。深い哀しみを背負った彼はゆらゆらと、まるで放心しているかのような動きで相手の全ての攻撃をかわし、なんだかよくわからないうちに勝っていました。
表彰台で金メダルをかじったらしょっぱかったそうです。
【歯みがき】
姪っ子の“仕上げみがき”を何回かやりましたが、人の歯を磨くのは案外難しいものですね。覗き込むと影になって口の中がよく見えないし、姪が可愛すぎてほっぺを両手で挟んでむにむにしたい衝動とも戦わなければならない。
そういえば何年か前にテレビで「口をゆすぐのは一回だけにした方がいい」と見て以来実行しているのですが、たしかに全然虫歯にならなくなりました。虫歯を防いでくれる成分が歯みがき粉に含まれていて、あんまり口の中をゆすぐとそれも全部外へ流れちゃうから、らしいです。
【鋼鉄パパ】
実は悪役令嬢物を書こうとしたことがあります。アニメの「はめフラ」を観て初めて悪役令嬢というジャンルを知った直後です。
面白かったので自分でも書いてみたいと思ったのですが、すでにありそうなものしか思いつきませんでした。おじさんの父・鋼鉄さんはその主人公だった人です。タイトルは「|鋼鉄《はがね》のハガ姉」でした。おっさんなので自然と駄洒落に行き着きます。
あらすじ。転生トラックがぶつかってきてもトラックの方が大破する、地上最強生物な男子高校生・鋼鉄さん。ある日、妹の遊んでいた乙女ゲームの中に妹共々吸い込まれてしまう。妹が悪役令嬢。鋼鉄さんはお付きの美人メイド。女性化して腕力も耐久力も常人になったものの、妹のピンチには精神が肉体を凌駕して超人的な力を発揮する。ただし自分の体も壊れる。そんな設定。
妹のために全力を尽くす設定のみ、息子の豪鉄おじさんに引き継がれました。
【強くなれ】
僕が父から一歳の誕生日にもらったプレゼントはボクシンググローブでした。父はスポーツ好きで若い頃から色々やっており、格闘技ではボクシングが特にお気に入り。ということで幼少期はトレーニングとケンカばっかり。今はさほど運動をしていませんが“殴る”という動作だけは体に沁みついているので、暇を見つけてはストレッチ感覚で空気を殴っています。
豪鉄おじさんは気が優しいので、相手をなるべく傷付けずに済む道へ進んだようです。
ちなみに何個か前の【女装】で書いた先輩のビンタはそんな僕でも反応できない速さでした。女の子に体重の話をするのはヤバいと心に深く刻みつけられた一件です。
【大塚家のマイカー】
僕自身は運転免許を持っていません。極めて車酔いしやすい体質なのに、子供の頃、毎日長時間車に乗って移動していたので正直車に乗ること自体が好きじゃなかったり。
ただ、うちの父も母もカーナビ等の操作が覚えられないので旅行に行く時なんかは大抵ずっと助手席に座っています。酔いと戦いながらナビを見て次はこっち、などの指示も出したりします。
ところが一昨年に妹達と旅行した時には長女と一緒にずっと三列目に座っていました。妹の旦那が代わりにナビの操作も運転もこなしてくれたからです。なお、友也くんと違ってリアル妹の旦那は僕より年上。
一番後ろの席は窓の外の景色もよく見えず、姪っ子が可哀想ではないかなと思ったんですが、走行中ずっと僕に話しかけて来るので延々と喋っていました。あれはなに、と訊かれたり、なぞなぞを出してと言われたり、しりとりをしたり。やっぱり車酔いに悶えながらずっと会話していたわけです。姪っ子が可愛いから耐えられた。可愛い姪っ子でなければ耐えられなかった。
なお、作中で豪鉄おじさんが乗っていた車は日〇のセレ〇e-p〇werのイメージです。うちの車がそれなので。でも本当は七人乗り。なので架空の車ということにしてください。
【水族館とおさな】
秋田にはGAOという水族館があります。ナマハゲで有名な男鹿半島に。大塚家の立ち寄った水族館も外観のイメージ的にはそこなのですが、しかしてGAOにジンベイザメはいないし、イルカショーもしていなかったと思います。実際の名物はシロクマ。
ジンベイザメはかなり昔、大阪の水族館で見ました。イルカショーは北海道の小樽の水族館だったかな? 長女がまだ二歳くらいの時に一緒に見ました。手を離すとすぐ走り出すので、ひたすら追いかけ続けました。
友樹くんの「おさな! おさな!」もその頃の姪の言葉。水族館ではなく秋田県内の横手という場所にあるかまくら館に連れて行った時だったと思います。建物の中で急に「おさな!」を連呼するので何のことかと思ったら、紙を切って作った魚が通路の天井にたくさん泳いでいました。うちで飼ってる熱帯魚を見るのも好きで、何十分も水槽の前でだっこし続けたことも。幼児とはいえそれなりに重いので、腕の感覚がだんだん無くなっていきます。
【桃春、鈴、野苺】
パラレルワールドの同位体、ではなく、本人達です。前回のシーズン1編でネタバレした“月光に関する調査”への協力依頼を受けて雨龍に招かれました。でも実はすでに謎はおおむね解明されており、本当の招待理由はプロポーズに失敗したモモハルへ次のチャンスを与えること。つまりは単なるデート旅行です。何度も助けられた雨龍が気を利かせました。
言語が同じ日本語な上に、地球の事情に詳しいスズランがいるのでおおむね問題無く旅を終えたようです。ガイドとして現地の有色者も一名同行しており、スズランに過去の罪を打ち明けたところ、いくらか心が救われました。
【民宿】
ろうでいさんの「民宿『ヤマガミ』へ ようこそっ!」です。好きな作品なので何度も宣伝する……っ。
小説家になろうかノベルアップ+で読めます。
【豪体の滝】
秋田県内にある実在の滝のパロディです。僕は幼少期のキャンプ、中学生の時の遠足、弟が嫁を連れて来た時の三回行ったことがあります。
幼少期の時は川に流されて死にかけるという割と洒落にならない経験をしました。幸いすぐに助け出されましたが。
中学生の時はちょうど片足を大怪我していた時期で、一人では歩けないので友人の肩を借りて見に行きました。かなり近くまで接近したのですが、よく考えたらあの時は冬場で水量が少なかったから至近距離まで行けたんですよね。豪鉄おじさんは割と無茶なことをしようとしていたようです。そりゃ麻由美さんも止める。
そして、三度も行ってるのに吊り橋には一度も上がったことがありません。歩美ちゃんと同じ理由ではなく、なんとなく毎回行くタイミングが無くて。
【空港】
妹達は大体の場合、飛行機で帰省します。なので空港にはよく送迎で行きます。前に帰りの飛行機に乗る直前の姪っ子達とガラス越しに別れを惜しんでいたら、テレビカメラがやって来て勝手に撮り始めました。邪魔だと言わんばかりに割り込んで来て。
殺意に満ちた目で睨みつけたら立ち去りました。その日のニュースにも映像は使われなかったようです。せめて一言断れ。
【二代目ヒヨコの真相】
真相かどうかはわかりませんが、そういう可能性もあるかなと。子供らと話していると、時々全く予期していなかった意見が飛び出して来て驚かされます。小さい子供でも思った以上に色々と複雑な思考を巡らせているのかもしれません。
【赤ん坊】
生まれたばかりの赤ちゃんを見ると毎回緊張します。触っていいと言われても下手なことをしたら怪我させてしまいそうで怖い。ものすごく小さいし。
長女が生まれた時、従姉とその娘達が赤ちゃんを見に来ました。従姉の家の三兄妹の末っ子には、それまで下の子というものが一人もいなかったので、多分僕より緊張していたんじゃないかと思います。
だっこしてみたいか訊かれても遠慮していました。対して姉の方は妹の面倒を見た経験があるからか、おそるおそるながらも抱いてました。経験の有無はやはり大きいようです。
僕は長女も次女も、なんなら従姉の家の三兄妹も、自分の妹や弟も赤ん坊の時から面倒を見ていましたが、それでもやっぱり赤ちゃんに触れる時には慎重になるものです。最悪の魔女でも書きましたが、可能性の塊ですからね。自分のせいでその可能性を摘んでしまってはと、どうしても思ってしまうのでしょう。
とはいえ、あの可愛さには抗えません。赤ん坊が良くにこーっと笑うのは単なる反射的な行動だそうですが、ひょっとしたら周囲の大人の緊張感を解すことでちゃんと世話を焼いてもらうための生存戦略だったりして……?
【ボツネタ】
これで最後なので本編で使わなかったボツネタでも。すでにいくつか書いてしまいましたが、映画のスタッフロールのNG集みたいな気分で。
友美ちゃん保育園へ。おじさんに送り迎えをさせたかっただけ。僕は毎回「○○ちゃんのおじさんだー!」と子供らに群がられました。何故だ。
歩美ちゃんの暗躍。当初はもっと引っ張る予定でしたが、いい歳のおじさんが鈍感系主人公なのもおかしいよな〜と思ってあっさり終了しました。計画の内容が微笑ましいのは最初から。だって小学生ですから。
友也の設定。外見について一度も書かなかったので実質ボツみたいなものかなと。黒髪で痩せ型。背もそんなに高くありません。しゃきっとするとそこそこ美形なのに、だいたいの場合ぼんやりした表情。大学生の時、学費を自分で稼ぎながら苦学生していた頃に美樹と出会い、見初められ、それ以降ことあるごとに振り回されている。美樹より二歳年上。
南米での調査も元々美樹一人に舞い込んだ依頼だったが、言語学も役立つでしょうよなどと言われ無理矢理連れて行かれた。おじさん達には語っていないが遺跡の罠で割と危険な目に遭っている。ただしガイドと依頼人が超人なので危機感は無かった。
美樹と結婚した理由は七割が好きだから。三割が放っておいたら何か大変なことが起こりそうだから。
なお美樹の方は友也を「兄さん以外で私を止められる貴重な存在。あと好き」と認識している。
番外編の裏話に続く。