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はじめの章も半ばに近づきまして

ギャグだと思って読み始めると案外シリアスで、王道ファンタジーだと思って読むと冗談が多すぎるかなと思うのですが、私としては笑えることと(読者様と私と笑いのツボが一致するかどうかは置いておくとして)世界観が緻密で深い、いわゆる「本格ファンタジー」であることは同居できると考えています。

自分で自分の処女作に「本格的です」なんて言うほど馬鹿馬鹿しいこともないように思いますが、しかしその上で敢えて申し上げますなら、『シダル』の小説としての魅力のひとつはその「世界観とエンタメ性の塩梅」であると、完結までの中身を知っている私としてはそう表現したいです。

今はまだ、主人公の暮らす世界がどんな場所なのかはっきりしておらず、敵の姿も曖昧です。ですが今から少しずつ少しずつ、彼らの生きる地について、或いは彼らの人生や人間性について、笑いを交えながらも深みが出てくることでしょう。

私の渾身の文章がご覧の皆様のお気に召すところにあるかどうかは未知数ですが……はじめは暇つぶしにさらりと眺めていただきまして、段々と没入し、いずれは毎朝の更新が楽しみに、そして学校やお仕事の前のひと時にちょっぴり元気を与える存在としてご愛読いただけると嬉しく思います。

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