皆さん、こんにちは! 阿波根サキです。
今回は『異世界バーバー』の舞台となる異世界「セレスティア」の文明について、少しご紹介したいと思います。
異世界ファンタジーといえば、中世ヨーロッパのような世界を想像する方も多いのではないでしょうか?
石畳の街並みに、お城や騎士、そして冒険者たち。
もちろん、本作にもそうした光景が登場します。
しかし、セレスティアは単なる中世ヨーロッパ風の世界ではありません。
実は、意外と便利な世界なんです。
街には魔導馬車が走り、都市と都市を結ぶ魔導列車まで存在します。
夜になれば魔導灯が街を照らし、人々の暮らしをさまざまな魔導具が支えています。
その秘密は、この世界に存在する「魔素」というエネルギー。
地球でいう電気やガスの役割を、セレスティアでは魔素が担っています。
街灯程度なら空気中の魔素を取り込むだけで動きますが、魔導列車のように大きなエネルギーを必要とするものには、「魔鉱」と呼ばれる、魔素を高密度に蓄えた鉱物を使用します。
いわば、魔素をエネルギー源として発展した、地球とは異なる文明ですね。
文明の水準を地球の歴史に例えるなら、大正時代くらいでしょうか。
ただし、地球とは大きく異なる点があります。
それは、医学や化学の発展です。
地球では、病気を治すために医学や薬学が進歩し、生活を便利にするために化学や工業技術が発展してきました。
しかし、セレスティアでは少し事情が違います。
例えば、感染症の治療。
地球では抗菌薬が開発されましたが、セレスティアでは治癒魔法や医療用の魔導具がその役割を担っています。
手術の痛みを抑える麻酔も、魔法で代用できます。
つまり、魔法で解決できることを、わざわざ別の方法で解決する必要がなかったのです。
その結果、魔導技術や魔法を用いた医療は独自の発展を遂げた一方で、地球のような近代医学や化学工業は、あまり発展しませんでした。
そして、この違いは理容・美容の世界にも影響しています。
セレスティアにも、昔から髪を切ったり、結ったりする職人は存在します。
おしゃれを楽しむ文化だってあります。
しかし、現代日本のように化学薬剤を用いたヘアカラーやパーマ、縮毛矯正といった技術は発展していません。
毛髪の構造を科学的に研究し、薬剤を使って髪を加工するという技術体系が生まれなかったからです。
さらに、髪型の流行が広く伝わる仕組みも地球とは異なるため、カット技術も独自の発展を遂げています。
魔導馬車が走るほど便利な世界なのに、現代日本の美容師が当たり前に使う技術は存在しない。
ちょっと不思議ですよね。
そこへ現れたのが、地球からやってきた理容師の亮一と美容師の鏡子。
二人にとっては当たり前の技術が、セレスティアの人々にとっては驚きの連続となるわけです。
今回のイラストは、王都アルトの街角をイメージした一枚です。
こんな街で、のんびりお茶を楽しむのもいいですよね。
これからも『異世界バーバー』をよろしくお願いします!