本日公開しました作品「喪女とアシダカグモ軍曹」について若干の補足を。
https://kakuyomu.jp/works/2912051596781763480/episodes/2912051596782727199
こちらの作品はもともと、第2回東京銀径社アンソロジー公募に向けた応募作でした。残念ながら選外となったものを、表に出さずにおくのも勿体ないかなと公開した次第です。なお第2回東京銀経社アンソロジーの収録作についてはこちらをご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/16817330655763574688/episodes/2912051596670889403
いずれも劣らぬ綺羅星のような方々のお名前と魅力的なタイトルが居並び、期待を高めさせてくれるものです。拙作が選外となったことも、むべなるかな。
ところで、本作を書くきっかけとなったのは、図科乃カズさんの『「願いを3つ叶えます」 ~恩返しの蜘蛛男はそう言ったのに願いを2つしか叶えなかった~』という作品です。子育てに悩み迷うヒロインのもとを訪れたのは、昨夜命を救われた蜘蛛だと称する謎めいた人物「蜘蛛男」。果たして彼が何を成し何を成さなかったのか?というとても素敵なストーリーです。
https://kakuyomu.jp/works/16818023212746750382
これを読んだときに、もしも自分がやるならアシダカグモを名乗る屈強な軍人が訪ねてくるような変な話になるだろうなと思い、そしてその通りになりました。うひゃあ。
お話の建付けにはフリッツ・ライバーによる「改変戦争(チェンジウォー)」シリーズの設定を利用しています。人類史の外側で「スネーク」「スパイダー」と呼ばれる2つの組織が争い、人類の歴史に干渉する……という概要の連作シリーズなのですが、残念ながらいま現在はほとんど読めません。古書店を捜せば長編『ビッグタイム』(サンリオSF文庫)と短編「歴戦の勇士」(創元SF文庫『ホラーSF傑作選 影が行く』収録)は読めるかも知れませんが、後者はちょっと番外編風……なのはともかく長編『ビッグタイム』の方が、だいぶ内容が変な上に翻訳者があとがきで自身の英語力の無さを詫びているという、どうにも読みづらいものなのです。
そこで、詳しい設定もよくわからないのをいいことに、2つの組織が争い、互いに人類への干渉を試みるという点以外では、だいぶ勝手な翻案というか構造を借りただけの別物になっています。バーサーカーシリーズとガルフォースみたいなもんだな(わからん)。面白そうなんでどこまでまとめて出しませんかねえ、改変戦争シリーズ。
また時間の外、という概念からかの有名なクロスホエンを想起し、ハーラン・エリスン『世界の中心で愛を叫んだけもの』の中から「世界の中心(Heart of the World)」という言葉を借用しました。世界の中心がなぜ “Heart” なのか、それははっきりとはわからないのでしょうが、自分なりの答えを提示したつもりです。決して “Center of the World” ではないのですね。大事大事。