いつかリライトしてこちらへ載せたいな、と思っているものです。TALESに載せている「物語」を舞台にした外伝、のひとつです。
読んでもいいかな?という方がおられましたら、いいね、いただけると嬉しいです。
https://tales.note.com/unique_kiwi5708/w7fe82qmrqxpk/episodes/e5o31kowm1n86?ss=wslertjcke962wu
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ここは南の国。
魔軍との戦いにおいては、竜騎士を派遣し、多くの国を助けた国。
決戦においては、北方の雄国の淡い青い光を纏う騎士とともに、聖国解放の決戦を戦った国。
国王に、一人の女性が挨拶をしている。
女性は王の従兄弟だが、とても仲が良く、王は妹と呼んで可愛がっている。
◇
では、お兄様、いってまいります。
うん、気をつけて、「弟」によろしく。
◇
南の国の王となったもの。
魔軍との戦いにおいては、隣国から迎えた美しき姫、いまは王の妻となったものの求めに応じて現れた竜に乗った竜騎士として各地を転戦した。
王が弟と呼ぶのは、北方の雄国において、公爵となった騎士。
魔軍との戦いにおいて、淡い青い光を纏う騎士をとても気にいり、公の場において、我が弟、と呼んでいる。
王の従兄弟に当たる女性は、この国の子爵令嬢。
国王は、北方の雄国において、公爵となった騎士、国王が弟とよぶもの、の身を案じていた。
元々貴族ではない弟。
貴族たちの嫉妬や権力争いの恐ろしさを知らない。
◇
輝く半顔を持つ王の妻。
もともとは隣国から来た姫。
この国のものからは、半顔の君や、輝く君と呼ばれている。
王の悩みを聞き、いつも通り、すこし遠慮がちに口にした。
いつも口にされておられるとおり、弟となさるのが良いと思います、と。
王から、いつも通り、続きを教えて欲しいと、言われて、半顔の君は続けた。
万一のことがあれば、我が国に来ることも可能となります。
また、陛下である竜騎士のあなたが縁者となることで、多くのものも手出しを躊躇うでしょう、と。
そして、公爵のもとに送るものとして、公爵に恋焦がれる、この国の子爵令嬢の名をあげた。
◇
また、増えたのね。しかも、あの女。
多くのものはいくらか自身なさげにくるもの。……例外もいるけど。
あの女もそう、あんな目で、見つめ返すなんて。片目の赤い女性は、公爵の幼馴染。
少女といってもおかしくない年齢の子は、南の国からきた子爵令嬢の振る舞いにイライラしている。
◇
舞踏会の翌日。
城の中を歩いている時に、公爵に出会った。まるで、貴族らしくなく手を振り、ニコッと笑いかけてくれた。
魔軍との戦いの中、南部へやってきたときに彼に会った。
お兄様、今の陛下から話を聞いたとき想像した通り。
いいえ、それ以上に子供のような笑顔をみて胸がどきっとしたことを思い出す。
でも、その後の魔軍との戦いの様子を、お付きのものに聞かされた。
淡い青い光を纏い、高位魔族と一騎討ちをして打ち倒し、そして……。
◇
劇場において演じられているもの。
吟遊詩人にも歌われるものであり、劇も様々なところで行われている人気の劇だ。
南の国の貴族の姫は今日も来ている。
全編は三日間にわたる。姫は初日の一幕目からこれを見に来た。
◇◇
舞台の上は、南部における戦いの一場面。
天槍雷光!
淡い青い騎士は、未だ会得しては技を放った。
槍の先端により刺された範囲の魔軍は光に包まれて消え去った。
場面は変わる。決戦の前の話。
騎士は姫に誓う。魔物の王を倒し、姫の元に戻ることを。
二人はそっと抱き合う。
女性の多くが姫の気持ちになるこのシーン。
南の国の貴族の姫は、胸がキリッと痛むのを感じた。名前は出ないし、事実ではないが、この姫はあの北方の雄国の妹君。
彼女の恋敵の一人。
そして、多くのものが涙を流す場面へて、最後の幕となる。
舞台では、淡い青い光を纏う騎士が、無事を祈る姫のいる王宮のバルコニーに現れる。
傷つきながらも、約束通り騎士は現れる。
そして、口づけを交わし、劇はエンディングを迎える。
演者が口づけをするシーンは、姫の胸をざわつかせた。譲らないわ、絶対に。
◇
そう、半顔の君は、妹のように可愛がっている子爵令嬢の悩みを聞いている。
それほどまでに想っているとは。
わかりました。私に良い考えがあります。
あなたのためだけでなく、あなたの想い人も助けられる良い方法が。