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カクヨム公式企画「百合小説」

 ご無沙汰しております。永原です。

 2023年もぼちぼち終わりますね。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 僕は年末年始もバリバリ営業中の書店に勤めている身なので、「仕事納め」から「仕事始め」にシームレスに移り変わる営業形態を呪いながら過ごしています。常連さんに「よいお年を」の挨拶を済ませたところで、どうせ明日には会うんだぜ。茶番だろ。けどその茶番に趣を見出さんとする和の心も大切にしたい、日本男児永原です。

 さて、先日『カクヨム公式企画「百合小説」』の結果発表がありました。
 僕は計3作品、文芸百合部門に参加しておりましたが(とはいえ『青春18きっぷ葬送』という作品は、誤って「文芸百合部門」ではなく「百合文芸部門」というタグをつけてしまったために規定違反でした)、そのうち『ただのだだだし』を最終候補作に選出していただきました。ありがたいです。

 今回、僕が愛してやまない斜線堂有紀先生が審査員を務めるということもあり、かなり気合を入れて執筆しました。応募が始まったころ、友人に「斜線堂先生に自作百合読んでもらえたら、思い残すことなく小説やめそうだな~ガハハ」と喋っていたぐらいです。なので、最終選考に残ることは今年の大きな目標の一つでした。

 そういうわけでこの結果には非常に満足しており、いや満足なんてもんじゃない、人生における大きな夢の一つが叶ったようなものですから、マジで天高く拳を突き上げて「我が生涯に~」と辞世の句を詠んでしまいそうな勢いです。受賞に至らなかった悔しさが微塵も湧いてこなかったのが不思議でなりません。

 と、こう書くと、ガチで筆を置くんじゃないかと思われるかもしれませんが、自分でも完全に整理できていない闇鍋みたいな感情がありまして、総じて言うと、続ける理由にしかならなかったな、というのが結論です。

 つくづく小説とは、読んでくださる方がいて成立するものだな、と思わされたといいますか……いや偉大な作家先生に読んでいただいて、こんな雑なまとめに着地するのは無礼かも分かりませんが、でもとにかくそう思ったんですね。執筆という孤独な闘いの果てに、「どうしても読んでほしい相手に届いた」という特大のご褒美が待っていたわけですから。その実感は代えがたいものだと、スペシャルすぎるだろ、と踊り出したくもなり、実際に踊りました。こいつをもう一度、いいや何度でも味わいたい。続けていく理由として、これ以上ないものをいただきました。

 今回の企画に携わった運営様、審査員の斜線堂先生、みかみてれん先生、缶乃先生、参加者の皆さまにお礼申し上げます。素敵な企画をありがとうございました。

 よければ『ただのだだだし』、読んでいただけるとありがたいです。僕なりに一番てぇてぇ百合の形、大好物な感情の発露を表現できたかと思います。「関係性を友人と恋人のどちらにも分別できないふたり」の百合です。

 自分語り、ここまで。
 ではみなさま、良いお年を。
 来年もなかよくしてください。

 2023年12月29日 永原はる

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