今は絶版になっている「前田慶次郎異聞 ~りんと小吉(こきち)の物語」が最初の作品です。私はいわゆる企業戦士(死語)だったのですが、忙殺される中、一幅の安らぎを欲しい、同じ様な人たちに与えたいという衝動から戦記物と恋愛物を目指して書き始めました。好きな戦国時代に設定したので戦場に共に行き共に死ぬ、という恋は衆道しかないだろうと。通常、女では出来ないですね。よって愛される者として少年を置きました。もともと「ポーの一族」に嵌ったこともあり、またちゃんばらが好きで柳生新陰流の研究をしていました。わけのわからない秘剣を連発するような小説には辟易していたので、恋と殺陣、を一緒に描こうとしました。出版した作品は「異聞」だけで以降はオンラインで書いてます。私の描く少年は、どこか世間を超越したところがあった、それが私の理想像なのかも知れません。天から降りてきた阿修羅(興福寺の阿修羅様がモデルですが)をこの世に留めてしまった古武士は私がモデルでしょう・・・