『蒼穹のレグルス』を読んでくださっている皆さま、ありがとうございます。
先週は制作ノートをお休みしてしまいましたが、今週は最近取り組んでいることについて、少しお話ししてみようと思います。
今回のテーマは「小説を書くために、小説を読む」です。
❑ 読者から、書き手の視点へ
もともと小説を読むことは好きだったのですが、自分で小説を書くようになってから、少し読み方が変わりました。
以前は純粋に物語を楽しんでいたのですが、最近はそこに「勉強」という目的が加わっています。
例えば、
「どうして、このキャラクターはこんなに魅力的なんだろう?」
「どうして、この場面はこんなに印象に残るんだろう?」
「同じくらいの文章量なのに、どうしてこんなに読みやすいんだろう?」
そんなことを考えながら読むようになりました。
自分で物語を書いているからこそ、他の作者さんがどんな工夫をしているのか、以前より気になるようになったんですよね。
❑ 読んでみて気づいたこと
実際にいろいろな作品を読ませていただく中で、いくつか発見もありました。
特に印象に残っているのが、キャラクターの描き方です。
どんな過去を持っているのか。何を大切にしているのか。そして、それがどんな行動につながっているのか。
自分もそこを大切にして物語を書いているつもりですが、これがなかなか難しいんですよね。
だからこそ、いろいろな作品を読む中で、その人らしさが自然に伝わってくるキャラクターに出会うと、すごく勉強になります。
そして何より、気づけばそのキャラクターを好きになっています(笑)。
また、文章の読みやすさについても勉強になりました。
文章の長さや改行の仕方、場面の切り替え方など、ちょっとした違いで読み心地が変わる。
普段何気なく読んでいた小説にも、いろいろな工夫があるんだなぁと改めて感じています。
そして何より、自分の作品を見直すきっかけにもなりました。
他の作品を読んでいると、
「あれ? 自分の作品では、ここがうまく描けていないんじゃないか?」
と気づくことがあります。
実際、そうした発見をきっかけに『蒼穹のレグルス』の設定や本文を見直したこともありました。
❑ 最近は感想も書いています
せっかく作品を読ませていただいたのだから、感じたことを作者さんにも伝えたい。
そんな気持ちから、最近はレビューや感想を書く機会も増えています。
これも意外と勉強になるんですよね。
ただ「面白かった!」で終わらせるのではなく、何が面白かったのか、どんな場面が好きだったのかを自分の言葉にしてみる。
そうすると、自分が物語のどんなところに魅力を感じるのか、少しずつ見えてくる気がします。
それに、感想をきっかけに他の作者さんと交流できるのも嬉しいところです。
小説を書くようにならなければ、こうした交流もなかったのかもしれません。
❑ 結局、ただの読者に戻ってしまう(笑)
さて、ここまで随分と真面目なことを書いてきましたが……。
実は一つ、大きな問題が……。
それは、面白い作品ほど研究にならないことです(笑)。
最初はちゃんと勉強するつもりなんです。
キャラクターの心理描写を見よう。物語の構成を考えよう。文章のテンポにも注目しよう。
そんなことを考えながら読み始め、気になったところをメモしたりするのですが……。
気がつけば、続きが気になって仕方がない_(:3 」∠)_
「えっ、このあとどうなるの?」
「いやいや、ここでそう来る!?」
なんて思いながら、どんどん次の話へ進んでしまう。
そして読み終わってから気づくんです。
(あれ? 研究はどこに行った?)
……まぁ、面白かったからいいか(笑)。
結局のところ、どれだけ勉強のつもりで読み始めても、面白い物語には一人の読者として夢中になってしまうんですよね。
でも、そんなふうに夢中になれた理由を、読み終わったあとに少し考えてみる。
それもまた、自分にとって大切な勉強なのかもしれません。
これからも、いろいろな作品を楽しみながら、少しずつ自分の創作にも活かしていけたらと思っています。
そして、いつか自分の書いた物語も、誰かが研究を忘れて夢中になってくれるような作品になったら嬉しいですね。
次回は、
【制作ノート #05】小説を書くより難しい? 読んでもらうための試行錯誤
について書いてみようと思います。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!