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改行の使い方

 読者の方から良い指摘があったので、私の執筆時のルールに付いて少しお話していこうかと思います。
月見 麗様、『平行世界から自転車(チャリ)で来た!!』のみならず、『ENDLESS DAYS』のほうにも目を通していただいてありがとうございます。
「G事件」の改行のほう、調整してみますね。

 さて、月見様のご指摘にありました「改行」ですが、これは書き手の表現の垣間見れるポイントの一つといえるでしょう。
代表的な改行の仕方は以下の3つではないでしょうか。

1.。(まる:句読点:文末)改行
2.段落改行
3.空白改行

 まず、1.の「。(まる:句読点:文末)改行」のメリット、デメリットは下記のようになります。

メリット
・「。(まる:句読点:文末)」で改行するので、改行が分かりやすく、しやすい。
・スマートフォンなどの小さな画面でも表示が読みやすい

Ex.『平行世界から自転車(チャリ)で来た!!』第1章 最悪の未来へ【前編】の冒頭4文
 眠っていた俺は、スマホの着信音に叩き起こされた。
「なんだ?」
俺は音高く鳴くスマホを手元に引き寄せた。
通知画面には見知らぬ電話番号が表示されていた。

デメリット
・PCなど大きな画面では文章全体が間延びして見える場合がある。
・台詞文の「。(まる:句読点:文末)改行」は妙な読みにくさが発生する場合がある。

Bad Ex.『ENDLESS DAYS』色褪せないで 【2:立入禁止エリアの騒動】の段落改行を文末改行に直した場合
……今行くか?
……いや、誰か生指の先生が来るまで踏み込むのは待った方がいい。
相手は一人とは限らないぞ。
……だからと言って、放っておくとヒカルが危ない。
でも、僕一人じゃ、何ができるという訳でもないし……

 恐らく、人によっては緊迫感がないと感じるかもしれませんね......。

 では、2.の「段落改行」のメリット、デメリットはというと。

メリット
・緊迫感などの演出に役立つ

デメリット
・長文が続くと読みづらくなる。

Ex.『平行世界から自転車(チャリ)で来た!!』第2章 現在(いま)に戻って 冒頭1段落
 ふっと気が付いた時、俺は自転車に跨《またが》って、駅前商店街の端の交差点で、信号待ちをしていた。辺りを見回しても見慣れた駅前のごみごみとした雑居ビル群が広がっているだけで、葬儀屋の影も形もない。
……さっきのは、何だったのだろうか……

 要するに、段落改行は演出用として使えるものの、同時に読みづらくなるので使い方次第、ということです。

 最後に3.の「空白改行」はというと。

メリット
・文のあとに空白行が入るので、区切りが分かりやすくなる

デメリット
・空白改行し過ぎると全体が間延びして場面を捉えづらくなる。

Bad Ex.『ENDLESS DAYS』色褪せないで 【2:立入禁止エリアの騒動】の段落改行を文末改行に直して空白改行も追加した場合
……今行くか?

……いや、誰か生指の先生が来るまで踏み込むのは待った方がいい。

相手は一人とは限らないぞ。

……だからと言って、放っておくとヒカルが危ない。

でも、僕一人じゃ、何ができるという訳でもないし……


 結局、「誰が何を思っているの?」と感じる人もいるかもしれません。

つまり、空白改行は時間経過や場面転換で使ったほうが効果的というわけです。

 そのため、私は文末改行と段落改行は組み合わせて使い、空白改行は時系列の移動や場面転換時に使うという形で使い分けています。
 
「G事件」は大学時代の「小説を執筆するには」というような講義の課題で書いたのですが、「ワンシチュエーション」というお題が課されていたので、場面転換なしで書いたんです。
確かに空白改行なしは読みづらいと感じる人もいるかもしれないですね。
空白改行ありに更新しておきますので、気になる方は、またご覧になってくださいね!

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