わざわざ関東の梅雨入りを待って連載を始めたというのに、気が付けばもう十月じゃないですか……
「六月の白昼夢」というお話は、実は12年くらい前に書いた物語です。
サブカルチャーに傾倒していた青春時代。
敬愛していた耽美系のモデルさんが、幼少期に疑問を抱いた〝どうして紫陽花の色は違うのか〟というそのカラクリの答えを大人になってから知り、少し寂しく感じた…、というエピソードを読んだのがきっかけで、この物語は生まれました。
はじめはごく短い小説だったのですが、12年経ってもっと物語を膨らませたいと思い、今回〝◇〟表記の章を新たに加筆しています。
夏は終わってしまいましたが、記憶の中にある夏を手繰って、読んでいただけたなら幸い至極です。
読んでくださっていた方、長らくお待たせいたしました。
これにて終焉、完結です☔