• 異世界ファンタジー

パンテオニウムの小ネタと補足

Twitterにも投げたけども、せっかく書いたのにもったいない気がしたので作品の近くに置いとくために近況ノートに投げる


【善良な老人の話】
・シンプルに簡単な導入話。特に何か疑問を持っていただく様な箇所はないかなと思ってる。(むしろなんかあれば知りたい)
・善良とは銘打ったけど、恋に溺れて周りが見えなくなるタイプの人間の話。
・作中1番幸せな人生を送って幸せの中で死んだ人間。

【美しい老婆の話】
・美しかった少女の顔を焼いたのは、敬虔な老婆を犯した男。ただの盗人だったが、経験で清廉な女を穢したという経験にハマり、それがひいては美しいものを壊す事を好む様になった。教会から奪った寄付金や諸々で、人を買えるくらいの小金持ちになっている。
・傷の男を忘れられない一心で、男に似た面影の男と交わっている。皮肉ながら、生まれた子供は皆一様に美しく、女の望んだ様な面影を持って生まれることはなかった。
・善良な男がそのまま天寿をまっとうするつもりであれば、死の間際に「お前の愛した家族は血の繋がりのない偽りだ」と全てバラして絶望させるつもりだった。男が贄になったので、その計画は本編のものに変わる。

【下卑た老爺の話】
・傷の男が指輪を持って死んでいた事に付いては後の項で。
・指輪の加護で悪い事をしても捕まらなかったし、運を味方にしていた。指輪の対を引き離した事により、不幸が訪れて捕まった。
・内縁の女が情報通だったのは、ただ単に体を売っていたのではなく、母親が不在の際に成り代わって懺悔を受けていたから。そこから様々な情報を得ては男に流していた。
・フィジカルが強いのは、単に牢内で神獣を人質に取ろうと画策して鍛えていたから(話の都合ともいう)

【敬虔な老婆の話】
・後の魔女と呼ばれる。疫病に罹らなかったのも、毒が効かなかったのも、1人だけ火を逃れたのも、その後に何かと運に助けられたのも指輪の加護。
・夫が戦地へ向かう事で対の指輪が引き離され、夫は戦地で死亡して女は強姦されるという不幸に見舞われる。指輪を傷の男に譲った事により、加護も不幸も一旦は外れた。
・瞳の色は違うが、娘は間違いなく夫婦の娘。夫の祖母が異国の人間であり、その先祖返り。

【寡黙な老爺の話】
・彼の祖父は、かつて世界の果ての村に住んでいた人間。彫り物が得意なのは、神獣の角を加工する役割などを担っていたため
・彼の妻になった美しい女は、善良な男と美しい女の次女。言葉だけの愛を信じられないのは、母の裏切り(托卵)を知っていたから。言葉の端々から、家族に対する本当の情を感じられない事を分かっていた。

【ある老人の話】
・善良な老爺が贄になったのを起点の0年として、神獣が世界に認知されたのが26年ほど前。彼が生まれたのは170年ほど前と考えてる。
・長寿なのは本人も言った通り「何もしなければ永久に生きられる獣の肉」を食べたから。
・大人になったのに神獣の魔眼が効いてないように見えたのは、神気に触れてそもそもただの人間からは解脱したから。一瞬生死の間を彷徨い、死の淵から生還したところで子供はすでにただの人間ではなくなっていた。

【傷の男について】
・指輪を握って死んでいたのは、美しい老婆(少女)に対して責任を取るつもりだったため。娘だとしか思っていなかった少女からの愛を聞き一旦は戸惑ったが、男も少女を愛していた事に気付いた。傷を消してあげられなかった責任も、こんなおじさんに焦がれさせたという責任も、全部背負って少女の愛に応えようとした。
・指輪を持っていたのに何故死んだか→漢を刺した白いナイフは神獣の角。指輪の効力が及ばなかった。男は行商中知らぬうちに神獣のものを扱っていたが、それが仇となった。

【ささやかな小ネタ】
・神獣の名前:アウロラ
黎明、夜明けの意味。ほんの少しだけ希望を持てる様な名前に。ある老人にとって唯一の友と言える獣は夜明けの光の様に眩しい存在だったのでそう名付けた

・パンテオニウム
ぶっちゃけるとパンテオン(=神殿=神の園)の神獣だと語呂が悪かった😇
唯一残った光の楽園でありながら、人間の業によって生み出された闇から辛うじて逃れる世界。
人間の業による人間の業が残された世界。
パンテオン(神殿)+パンデモニウム(伏魔殿)の造語

コメント

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