もう何年もの間、人類は皮膚の下や思考にまで染み付いた、この神秘的な力を使い続けている。それは無限の喪失、そして心の奥底に居座る痛みと戦うための助けとなってきた。だが、その代償とは一体何なのだろうか。混沌は人間と一体になり、私たちの死を退け、不死の存在という永遠の幽閉をもたらした。
私たちの肉体は再生し、致命傷を負っても死ぬことはない。まるで、生と死を一身に宿しているかのように。しかし、私たちの思考や本質は少しずつ変質している。まるで何者かに糸で吊るされ、操り人形のように動かされているかのように。確かに、それに気づく者はほとんどおらず、性格に生じた単なる副作用として受け入れられているのかもしれない。だが、明らかに恐ろしい何かが、私たちの世界に忍び込んできたのだ。それは私たちの存在を、芯から焼き尽くそうとしている。
「混沌の器」――人々は、この寄生虫が宿ったすべての肉体の弱点をそう呼んだ。それは、混沌の存在によってのみ具現化する人間の魂、すなわち生命の本質を包み込む、実体でありながら実体のない球体のように見える。これこそが「存在する者」の姿であり、ネヴァーデルのあらゆる生ける者の唯一の弱点となった。これが破壊されれば、その肉体はことごとく無へと帰す。
~ アグナール脱走兵たちの審判 ~