直近で読んだ本の感想及びネタバレが書かれています。お気を付けください。
『姑獲鳥の夏』
マジで何もかもが面白かった。序盤はうーんと思っていたけど、読み進めていくにつれて面白さが爆発。なにより最初に話してた内容に予想以上に意味があるなんて、初めての読書経験だった。
登場人物は京極堂もいいけど、個人的には榎木津もよかった。あの最低限度の会話をしていく感じがrta走者みたいで面白い。過程を省いた質問をしていくからこそ、それが後になってどういう意味があるのかをワクワクして読み進められた。
一番面白いと思った設定は京極堂が科学主義でありながら霊がいると主張していること。読めばわかるけど、物事を論理的に、そして人間の感情に沿った考えを持っているのは矛盾しているようでしていない、というのが面白かった。
感動したシーンというより、見ていて一番面白かったのは二つの事件が一つの結論に収束していく場面。連綿と続いてきた一族の呪いが、最悪の形となって姿を現す。
これが処女作ってまじ? あまりにも天才過ぎでは?
『殺戮に至る病』
もちろん内容はとても面白かったけど、一番の利点は読みやすさにあると思う。グロ描写とか犯人のモノローグは耐性がない人にはきついと思うけど、情景や心理描写などがあまりにも的確。すげー読みやすかった。
登場人物は全員が人間の生々しさというのが書かれていると思う。良いキャラと言われると出すのが少し難しい。
面白いと思った設定は話の構成。最後で全部がひっくり返ると言われていたが、本当にその通りだった。
この作品を見て一番に思ったのは、自分が一般的な幸福を受け取る受容体が壊れていたら、どうなっていたのかということ。他人が思う幸福が退屈で、痛みや恐怖が快感であったのなら、果たして自分はその欲求を抑えることが出来るのだろうか。人間は欲から逃げられない生き物であるからこそ、この話はとても面白いと思った。
『アクセルワールド』
やっぱり電撃文庫はこうあるべきだなと思わせる作品の一つ。
エンタメ満載、最高のSF青春アクション小説。この作者はsaoばかりに注目が集まってるけど、この作品も最高に面白かった。
ハルユキも黒雪姫も全員魅力たっぷりのキャラだけど個人的にはタクムが良かった。主人公のかつての親友でありながら、一巻では倒すべき敵。でも、中身を紐解けばあまりにも人間味のある悩みを抱えている点がすごく良かった。
面白いと思ったのは加速世界の設定。ほんとうにこの作者は読者が入ってみたいと思う世界を作るのが上手。自分も加速世界に入ったらどんなアバターなのかなと想像してしまった。
一番感動したのは黒雪姫とハルユキの下校の場面。この作品は仮想空間と現実世界の人物は外見が違うだけで中身は同じであることを強く主張している。だからこそ、どんなに高嶺の花に見える黒雪姫も、中身はただの女の子であるというのは説得力があった。