本日、久しぶりに短編小説を書き上げた。
ここ数ヶ月、私はずっと自分の文章と向き合ってきた。
「自分ブランド」を確立するために、何を書き、どんな言葉を届けたいのかを考え続けていた。
辿り着いた答えは、
“感情型の物書き”。
詩やエッセイで、心の動きをそのまま言葉にする。
それが今の私の強みなのだと思っていた。
一方で、小説は違う。
登場人物が増えれば、そのぶん人間関係も広がる。
物語を動かすためには、設定も展開も積み重ねなければならない。
私にとって、その情報量は頭の中を簡単に混乱させる。
感情のまま書けば文章は散らかり、まとまりを失う。
感想をいただいても、批判のほうが心に残った。
「私は小説を書くことには向いていない。」
そう決めつけて、小説そのものから目を背けていた。
そんな私に、ある読者さんが声をかけてくださった。
「本になったら、ぜひ広めさせてください。」
その一言が、腐りかけていた私の心に、静かに油を差してくれた。
その方は、普段ほとんど小説を読まないそうだ。
それでも私の作品を読んで涙を流し、
「ここはこうしたらもっと伝わるかもしれませんね。」
と、温かな言葉まで添えてくださった。
否定ではなく、作品をもっと良くしたいという想いが伝わってきた。
その優しさに背中を押され、私はもう一度、小説と向き合うことを決めた。
まずは、詩やエッセイで積み重ねてきた「説明をなくし、描写で伝える」特訓。
その成果を、小説という新しい舞台で試してみようと思った。
今回の短編は、その読者さんへ届ける感謝の手紙のような作品でもある。
書いていて、純粋に楽しかった。
あの楽しさを思い出せたことが、今日一番の収穫だった。
この一歩が、また次の物語へと繋がっていけばいい。