君がくれた向日葵を読んでくれた方へ。
なんか語りたい欲が出てきてしまったので勝手に書いときます()
【君がくれた向日葵 解説・裏設定】
主人公は中学一年生の夏、日々の生活に疲れ、ふらりと辿り着いた向日葵畑で一人の少年と出会う。
名前も、年齢も、学校も知らない。
それでも二人は夏休みの間、毎日のように会い、少しずつ特別な存在になっていった。
しかし夏の終わり、主人公は親の都合で転校することになる。
別れの日。
少年は一輪の向日葵を手渡し、
「僕のこと、忘れないでね」
と言った。
主人公はその言葉の意味も、自分の気持ちも理解できないまま故郷を離れる。
そして何年もの月日が流れる。
大人になった主人公は再び故郷へ戻り、向日葵畑を訪れる。
そこで知ったのは、少年が病気で亡くなっていたという事実だった。
さらに近所の人から、少年の最期の伝言を聞く。
「最後に会いたい人がいる。その人が来たら伝えてほしい。僕のこと、忘れないでね」
その瞬間、主人公は気づく。
少年が自分を想っていたこと。
そして、自分もまた少年を想っていたことを。
向日葵には「あなただけを見つめる」という花言葉がある。
少年が別れの日に渡した一輪の向日葵は、言葉にできなかった恋心そのものだった。
主人公は少年との思い出の場所に、一輪の向日葵を供える。
それは追悼ではなく、何年も遅れて届いた返事。
「私も同じだった」
という想いを込めた返事だった。
けれど主人公は過去に留まり続けない。
少年を忘れたわけではない。
ただ、思い出に縛られることも選ばなかった。
少年は向日葵畑の中で、永遠にあの夏のまま。
そして主人公は、その想いを胸に抱きながら未来へ歩いていく。
この物語は、
叶わなかった恋の物語であり、
気づくのが遅すぎた初恋の物語であり、
大切な人との別れを抱えて前へ進む物語である。
そして――
「忘れないでね」という願いが、
「忘れられないよ」という答えに変わる物語。
実は主人公が向日葵畑を訪れた日は、
・少年と初めて出会った日
・少年と別れた日
・主人公が向日葵を供えた日
すべて同じ日付である。
主人公は少年を忘れたわけではなかった。
思い出さないようにしていただけだった。
それでも心のどこかではずっと覚えていて、
無意識のうちにその日へと導かれたのかもしれない。
この日付は、
二人の物語の始まりの日であり、
終わりの日でもある。
しかし主人公にとっては、
終わりではなく新たな一歩を踏み出す日となった。
少年は向日葵畑の中で永遠にあの夏を生きている。
そして主人公は、
少年との思い出を胸に抱きながら未来へ進んでいく。