今日、誕生日を迎えました。
誕生日という日は、不思議なものです。
昨日までの自分と今日の自分に、何か大きな違いがあるわけではありません。それでも日付がひとつ変わっただけで、これまでの時間を振り返ったり、これから先のことを考えたりします。
せっかくなので今日は、いつもより少し立ち止まって、今の自分について書いてみようと思います。
まず伝えたいのは、いつも私の作品を読んでくださる皆さまへの感謝です。
小説を書くという行為は、とても孤独です。
ひとりで考えて、ひとりで言葉を選び、ひとりで何度も書き直す。何時間もかけて書いた文章をすべて消して、結局、一文だけが残ることもあります。
そんなことを繰り返していると、ときどき思います。
これは、本当に誰かに届くのだろうか、と。
だからこそ、作品を読んでもらえることが、本当にありがたいのです。
感想をくださる方。応援してくださる方。SNSをフォローして、静かに見守ってくださっている方。そして、たまたま私の文章を見つけて、数分でも時間を使ってくださった方。
どんな形であっても、自分の書いたものの向こう側に誰かがいるという事実は、書き続けるための大きな支えになっています。
いつも、本当にありがとうございます。
最近は、小説や文章を書くことに加えて、音楽も作るようになりました。
文章と音楽は、一見するとまったく違うものです。
文章には言葉があります。音楽には音があります。
けれど、実際に作ってみると、私の中では意外なほど近いところにあるように感じています。
どこで始めるのか。どこで少し息をつくのか。何を繰り返して、何を一度だけ鳴らすのか。そして、最後にどんな余韻を残すのか。
小説を書くときに考えていることと、案外よく似ています。
まだまだ勉強中ですが、文章とは違う方法で何かを表現する時間は、とても新鮮です。
これからも「文章を書く人」という自分を大切にしながら、面白いと思った表現には、あまり境界線を引かずに触れていきたいと思っています。
そして今は、来年の文学フリマへの参加を目指して準備を進めています。
自分の書いたものを、一冊の本にする。
考えてみれば、それは少し奇妙な行為です。
画面の中なら、文章はいくらでも直せます。公開したあとでさえ、書き換えられることがあります。
けれど、本になった文章は紙の上に残ります。
ページをめくる音も、紙の手触りも含めて、ひとつの作品になる。
だから少し怖くて、それ以上に楽しみです。
どんな本を作るのか。何を収録するのか。どんな装丁にするのか。
まだ決めなければならないことはたくさんあります。人間は本を一冊作るだけで、どうしてこんなに大量のことを決めなければならないのでしょう。
それでも、自分の文章が本という形になって、誰かの手に渡るところを想像すると、準備する時間まで含めて大切にしたいと思えます。
次の誕生日を迎えるころ、自分が何を書いているのかは分かりません。
小説を書いているかもしれないし、音楽を作っているかもしれない。今はまだ知らない表現に夢中になっているかもしれません。
ただ、何かを作っていたいとは思います。
そして、作ったものを誰かに届ける人でありたい。
誕生日だからといって、突然立派な人間になれるわけではありません。昨日できなかったことが、今日から急にできるようになるわけでもありません。
それなら、新しい一年も地道にやっていくしかないのでしょう。
一文ずつ書いて、一音ずつ重ねて、ひとつずつ作品にしていく。
そうして来年振り返ったときに、「今年もいろいろ作ったな」と思えたなら、それで十分です。
いつも作品を読んでくださる皆さま。
応援してくださる皆さま。
そして、ここまで読んでくださったあなたへ。
改めて、本当にありがとうございます。
また一年、よろしくお願いいたします。